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一撃必殺!パイルバンカー!~スキルがなくて追放された俺はパイルバンカーで天下を取ってざまぁする~  作者: 喰寝丸太


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第48話 ウサギ

Side:リリアンヌ


 プレゼントの箱を開けると、なぜか血の滴るウサギの死骸。

 送り主はスルース様。

 ふん、お砂糖より、甘いですわ。


 まず、ウサギの仕留め方が、スルース様の物ではないでわね。

 スルース様なら、杭を打ち込んだ痕跡があるはず。

 刃物で斬ったのはスルース様への理解が足りませんわ。


 それに、スルース様なら、ゴーレムの背丈ほどの獲物になさるはずです。

 前にプレゼントされたのはそれぐらいのロックワームや、猪や、オークでしたから。

 しかも、これ食用に飼われてたウサギですわね。


 全く、スルース様の理解が足りてないと言ったら、腹立たしいことこの上ないですわ。

 些細なことですが、署名の字が違いましてよ。


「アイラ、知らないお方から、ウサギを頂きました」

「では毒を調べて、料理人に渡しておきます」


「毒がなかったら、お礼状を書かないといけませんわね」

「きっと歯ぎしりすると思います」


「スルース様が素敵な殿方というのは分かりますけど、このような理解度ではライバルとは言えませんわ」

「そうですね。お嬢様への理解度も足りてません。千里眼スキルを使うと、見たくない物も見てしまうのを知らないのは馬鹿というしかないですね」


「ええ、血の滴るウサギなど、子供のうちに卒業致しましたわ」

「お嬢様が殿方なら、きっと立派な軍人になられたでしょうね」


「いやですわ。アイラも父みたいなことを言って」

「人間の首が飛んでも、はらわたがこぼれても、平然としてられる貴族令嬢はお嬢様ぐらいです」


「仕方ないのですよ。スキルで見れてしまうのですから」

「【ポイズンディレクション】。毒はないですね。念のため【デトックス】。では失礼します」


 アイラはウサギの入った箱を持って部屋から出て行った。

 礼状を書きませんと。


「千里眼。わたくしの知らない女性ですわね。スルース様に一目ぼれしたのかしら」


 やはり貴族の令嬢みたいですわね。

 屋敷の感じから、男爵家かしら。


 文面は、「美味しいウサギをありがとうございます。プレゼントするなら、スルース様になされてはいかがでしょうか。それぐらいではわたくしは嫉妬など致しませんわ。スルース様は素晴らしい。ええ、あの逞しい胸板。迸る汗。あなたもズキュンと熱き杭で、深く貫かれたことでしょう。判りますわ。杭を打ち込むのは気が遠くなるほど、気持ちいいですわよ。見ているだけでなくて、一度参加なされてはどうですか。かしこ、リリアンヌ」、これで良いですわ。

 場所は判ったので、お礼状をしたためて、封蝋しました。


 こちらからの返品は何に致しましょうか?

 パイルバンカーで使う木の杭を贈るが良いですわね。

 なんでこれを贈ったのかと判らないうちはライバルではございません。

 ライバルが欲しいというより、スルース様の魅力を語り合う仲間が欲しいのですわ。

 道場に来ている女性のほとんどがそういう方ですが、何人いても構わないの思うのです。

 道場に来て頂けると嬉しいのですけど。


Side:エローラ


 思い切って、リリアンヌに情人のスルースの名前でウサギの死骸を送りつけた。


 えっ、礼状を寄越したの。

 返礼品があの形の木の杭。

 手紙も半分はみだらな惚気。

 しかも、一緒にベッドに誘う内容。


 いえ、これは策略よ。

 のこのこと出かけたら、たぶん男達がいて、慰み者にされて、悪評をばら撒かれる。

 しかも、こちらの認識疎外スキルの存在がばれている。

 偵察してたのがばれたのね。

 見てるだけでなくてなんて、文言をうっかり書くはちょっと間抜けね。


 でも、千里眼スキルを舐めていた。

 これほどとは思わなかったわ。

 スキルでは負けたけど、奸計では負けない。


 家がばれたということは、今頃私の悪事を調べているでしょうね。

 証拠を押さえたのなら、もっと強気にでるはず。

 過去の証拠は出て来ないでしょうけど、今後は見張られていると思った方がいいわね。

 少し動きづらくなった。


 リリアンヌ本人に手出しは不味い。

 ここは情人のスルースという奴を攻略しましょう。

 男なら手玉に取るのは簡単。

 いままで散々やってきたから、ちょろいものよ。


 リリアンヌとスルースは既に男女の仲と思わないと。

 スルースは恐らくリリアンヌが変態の淫乱だと知っているはず。

 隠す気がリリアンヌには微塵もない感じだから。

 となると、スルースも変態に違いない。


 変態の男は初めてだから、私でも少し怖い。

 まずは調べることね。


 リリアンヌがいない時間を調べて、道場に行くとスルースの周りはほとんど女性。

 しかも、女性全員がスルースに惚れているみたい。

 それぐらい分かる。

 道場の練習が凄い変態。


 魔法で杭を打ち込む。

 普通の人がみたら、護身術だと思うでしょうけれど。

 あれは女同士で楽しむためにやっている。


 リリアンヌに子供が出来ないと思ったら、スルースは杭で……。

 ここいる女性達の全員が変態。

 偽装しているけど、そういうこと。


 女性は騎士学園の生徒みたいだけど、そういう噂は聞いたことがある。

 女性同士で楽しむのね。

 スルースも杭を使っているから、醜聞にはならない。

 嘘判別に掛かっても処女だという判定になる。


 スルースはハーレムを築いている。

 私が寝ても、たぶん浮気ということにはならない。


 理想としてはリリアンヌとスルースの仲が揉めて、スルースにリリアンヌを殺害するように仕向けるのが良い。

 上手くいくかな。

 これは強敵。


 失敗しそうな予感しかない。

 でも、リリアンヌを殺さないと私が死ぬ。

 なんとかやり遂げないと。


 これはじっくりと念入りにやらないといけない。

 スルースは確かに恰好良い。

 変態でなければ惚れてたかも。

 寝るのに嫌悪感がないのは良い事だけど。


 惚れたら駄目。

 もしかして、私がリリアンヌに殺されるのって、スルースに惚れたから。

 いいえ、惚れてない。

 ないったら、ない。

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