表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
一撃必殺!パイルバンカー!~スキルがなくて追放された俺はパイルバンカーで天下を取ってざまぁする~  作者: 喰寝丸太


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

39/53

第39話 産業ロボット

Side:スルース


 鹵獲したゴーレムに乗ってみた。

 何と言うかロボット感がない。

 生物チックだ。

 関節とかが柔らかい。


 硬い石の材質を、粘土みたいにして動かしているらしい。

 凄い技術なのだが、ロボットじゃないのが、ムカつく。


 球体関節とか、そう言うのが良い。

 歩くたびにガシャンガシャンいうような音がないと気分が乗らない。

 ウイーンというような音も欲しい。


 操縦は思念で動かす。

 これは魔力の性質がそうだからということだな。

 魔法は思念でコントロールされる。


 うーん、レバーとかペダルとかスライドスイッチとか、そういうのがないと寂しい。

 スイッチとか、ボタンもほしい。

 カメラさえも思念だ。

 頭の中に映像が浮かぶ。


 エングレイ伯爵家の技術者は、魔改造できないと言った。

 そんな気はする。

 魔道具の100倍ぐらい、凄い技術だ。

 魔道具とかに詳しいわけじゃないけど。


 音は何とかなるだろう。

 音を出す魔道具はある。

 ゴーレムをロボットにするのはちょっと時間が掛る。


 パイルバンカーを取り付けだけなら、できそうだけど。

 とりあえず、それで妥協しておくか。

 歩く音とか、起動音とか、パイルバンカーを取り付けを追加で頼む。

 改造の指示を出して、整備基地を後にする。


 ふと、思った。

 この異世界って、物作りをスキルでやっている。

 形成スキルでイメージ通りの物ができるのだから、そりゃ便利だよな。

 でも、産業ロボットも馬鹿にできないぞ。

 ゴーレム技術で、産業ロボットは作れないかな。


 道場でリリアンヌに話してみた。


「それは、職人さんが職を失いますね」

「そうだな。恨みを買うかもな。産業ロボット計画は、忘れてくれ」

「優しいのですね」

「パイルバンカーに関係ないことはどうでも良い。ところで杭の寸法がぴったり同じなんだが」

「計測スキルで検品しているのでしょう」


「おお、スキルって凄い。ところで、魔力エンジンの開発はどうだ?」

「進んでますよ。それほど難しくはないですから。爆発が漏れないようにするのと、エンジンオイルの調合で手間取ってます」

「図にピストンリングを忘れてた。ラジコンのエンジンなら、ピストンリングはないんだけどな」


 俺はピストンリングが分かる図を描いた。


「これで、問題がひとつ解決ですわ。ナットとボルトは出来てますけど、職人さんが簡単すぎて嫌がるのです」

「産業ロボット復活だな」

「その産業ロボットという物に、職人さんが嫌がる部品を作らせたらいいのですね」


 ゴーレム技術を使ったの自動旋盤みたいな産業ロボットはすぐにでき上がった。

 スキルって一瞬で物ができるから、完成図と仕組みが分かっていれば早い。


「ボルトとナットで天下が取れるな」

「簡単な構造ですから、すぐに真似されますね」


「こういうのは、最初に大々的にやった奴がシェアを獲得する。産業ロボットのボルトナット工場を作るんだ。俺が金を出す」

「分かりました。エングレイ領に工場を作りましょう。産業ロボットが作るので、人員はそれほど要らないみたいですし。土地なら余ってます」


 ボルトとナットと言えばステンレスだな。

 でも、ステンレスの成分は忘れた。

 錆びないというば、アルミかな。

 車を作るなら必要だ。


 たしかボーキサイトから、アルミナを取り出して、アルミに分解するんだったっけ。

 電気が大量に要るとか。

 リサイクルで調べたことがある。


 スキルがあるなら、抽出スキルでボーキサイトから一発だろう。

 アルミのイメージさえできれば良い。

 最初のサンプルのアルミをどうやって作るかだな。


「アルミっていう金属がある。魔力自動車を作るなら必須だ。材料のボーキサイト鉱石はどこかに鉱石サンプルがあるだろう」

「鉱石サンプルは家にあります。アイラ、お願い」

「はい、大儲けですね。私がいない間に、体を許したらだめですよ。キスも駄目です」

「分かってます。くどいですよ」

「では、行ってまいります。【バリヤー、エクスプロージョン】、ロケット加速」


 見ただけで、俺にボーキサイトが分かるかな?

 専門家ではない。

 鑑定スキルとかあったらな。

 でも、そういうスキルは知らない物を鑑定できないんだよな。


 かなり大きな袋一つ分のサンプルが届いた。

 いま金属を精錬してる鉱石は除いてあるらしい。

 いままで使ってない鉱石だ。


 さて、どうする。

 できないなんて言うのは恰好悪い。

 テーブルの上に載せられた色とりどりの鉱石を睨む。

 むーん、分からん。


「分かるわけないだろ! むっきー! 専門家じゃないんだぞ! 自棄だ! 魔力パイルバンカー! ありゃ……」


 ひとつの鉱石に魔力を撃ち込んでみた。

 成分、成分と念じながら。


「スルース様、どうかされましたか?」

「お嬢様、できないことをできると言って、引っ込みがつかなくなって、言い訳を考えているのです。きっと、詐欺師みたいなことを言いだしますよ」


 鉱石の成分が何となく分かる。

 でも、分かる成分と不明な成分がある。

 一度でも触ってみた金属は分かるのかな。


 錆びた鉄がちょっと含まれてるな。

 銅とかも。

 銀は微量だ。

 金も微量。


「パイルバンカー様が言うには、この鉱石には色々と金属が含まれてる。一番多いのは酸化鉄だ」

「ほら、見てみなさい。詐欺師みたいなことを言い始めた」

「私はスルース様を信じます」


 ええと、なぜ鑑定ができたのか考える。

 鑑定スキルってのは魔力を放って、結果を受け取るものじゃないかな。

 だから、偶然似たようなことができた。


 いいや、パイルバンカーは最強だから、不可能なんて物はない。

 理由はそれで十分だ。


「次に行こう。金属成分分析魔力パイルバンカー!」


 こうやって、いくつかの鉱石を確かめて、アルミがかなり含まれているいくつかの物を見つけた。


「これがボーキサイトですか」

「分からんけど、アルミは含んでる」

「錬金術師に依頼しましょう。この鉱石にある未知の金属を抽出して下さいと依頼すれば、何とかするはずです」

「金なら払うよ。ミスリル鉱山の俺の取り分が引いてくれ」


「また、無駄遣いを。お嬢様、いい加減矯正しないと、手遅れになりますよ」

「スルース様が間違っていたことはありますか?」

「それは……。ですが、詐欺師に見えます。道行く、10人中の10人はそう言うと思います。カタパルトという物は役に立ちましたか。あれは無駄以外の何物でもないと思います」


「ゴーレム傭兵団をやっつける時に、あれを使って恰好良く出撃したんだ。リリアンヌに見せたかったよ。鉱山に一緒に行くことがあったら、見せてあげよう」

「はい、楽しみにしてます。ほら、スルース様は正しいです。貴族は恰好良くあらねばいけません」

「恋は盲目とは良く言ったものです。お嬢様とこの男は、完全な手遅れです。お手上げです。だめだこりゃ」


 アルミが見つかるかどうかは、そんなに気にしてない。

 見つかったらラッキーぐらいなものだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ