3/3
海の花嫁
太陽は既に海に沈んでいる。
私は桟橋に来ていた。辺りには人もおらず、ただただ波の音だけが響き渡る。私が桟橋を歩く度にギッ、ギィッ、と木が軋む音がする。私はずっと嘘をつき続けていた。もちろん周りにも、そして自分自身にも。けど君が変えてくれた。そんな私を、救ってくれた。本当にありがとう。ありがとうございました。愛してる。私は私だから。太陽であっても私をどうこうすることはできないのだ。だから。
一歩、前に踏み出そう。
しお味。
最後まで読んでいただきありがとうございました。