夜中の森のスケルトン、あの娘の服は透けとるん
[パーティーから出て行った聖女を探す]
今ではコレが俺の旅の目的だ。
俺が異世界へ転移してから約1年半……一緒に旅をしてきた彼女は、突然いなくなった。俺が近くにいないと聖女の力が原因で他人が近づくのは難しいにもかかわらずだ。原因に心当たりはある、まぁ俺のせいなのだが。
「アイツは、一人でどこかに居るに違いない」
そうして、俺は夜中の森を移動する。寝るにはまだ早い。あと30分も歩けば、以前に宿泊したことのある小屋にたどり着くだろう。
そして、歩き進むと、前方から、ガキンっキンッと音が聞こえてきた。
誰かが戦っているのかもしれない。俺は足を速めて、音のが鳴る場所に近づく。
すると、戦う為に地面に置いたのであろう松明の明かりが見える。
「はぁ……はぁ。まさか、森の中にウチと相性の悪いスケルトン達がおるなんて」
若い女性が肩で息をしながら、戦っていた。何体かのスケルトンがバラバラになっており、おそらく最後の1体だろう。彼女の限界も近そうだ。
装備からみて盗賊職だろうか。
仕方がない、助けるか。一応、勇者だし、俺には勇気があるんだろ多分。
俺は、スケルトンと若い女性のいる位置まで走り込み、スキルを唱えた。
「頭皮聖光ッ」
ツルツルでピカピカの俺の頭皮から、眩い光が放たれる。
「……あっ、服濡れてたんだ」
強烈な光は、防具が壊れ、薄布を纏う状態の若い女性の服を透けさせた。
「いいものを見た」
パッと見、スレンダーなのだが、出るところは出ている♪うひひ♪
と、そんなことを考えていると。
「なんやねん、眩しいがな見えへん」
暗闇からの急激な光に視界を奪われた若い女性は、短剣を防御態勢に構えている。だが、俺の頭から放たれた光によって、既にスケルトンは骨の粉となって崩れ落ちていた。
「もう、大丈夫だ。スケルトンは消滅させた」
「た、たすかったわぁ。おおきに」
そう言って、彼女は気を失った。
結構な深手を負っている。放っておけば瀕死状態か。このままじゃ、助からないだろう。
「こいつヤベェな……。『頭皮燈火』ッ」
俺はスキルでツルピカ頭皮を発光させて辺りを照らし、自分の荷物を置いて、彼女を抱えた。
小屋はもうすぐだ。
小屋にたどり着き、閂を外して中に入る。
幸いなことに中は荒らされていない。寝床もそのまま使えそうだ。
呼吸が弱くなってきている彼女を寝かせた。
「またこんな状況かよ。もう、仕方ねぇ。不可抗力だからな」
そうして、俺は、彼女の服を脱がせ。自分の服も脱ぐ。
「『頭皮紫外線発光』っ」
棚にあった毛布を広げて、ダニ・シラミを殺菌光で死滅させてから、彼女と一緒にベッドの毛布に入った。
そして、彼女を助けるためとはいえ、男が若い女と一緒の床に入って、やることは、やらなければならない。うひひ♪
ちっ、違うんだ、これは彼女を助けるために、仕方なくなんだ。そうっつまり医療行為。
そういやあの時もそうだったか。
そうして、俺がやさしく行為をはじめて・・・し終えると、彼女の傷が塞がっていく。
「ダメージが大きくて治療しきれない、仕方ない、もう一発」
……あくまでも医療行為ですが自主規制……
「もう出ない。俺も、限界か」
そうして、彼女の体温が下がらないように抱きしめて、俺は眠りについた。
これぞ令和時代の出オチ?なに出した?出した後の寝落ち。
医療行為だからね。治療の為だからね。消さないでね運営さん。
そして、ハゲの頭皮は、まだまだ輝きますよ。多分。