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6,予選会

いよいよ闘技会開催です!

お願いします、レンさんなら余裕ですよね?

 「とはいっても闘技会は俺が勝つ。巫女さんは暗殺と健康にだけ気を付けてくれればいい」


 むっ

 「私名乗りませんでした?覚えてませんか?」

 私だけ名前覚えてるみたいで負けた気がします。


 「あのな、さっきは知らなかったが、この場所の中でさえ安全とは言い切れないからな。名前を伏せておくに越したことはない」


 「あ、ごめんなさい……そんな話でしたね。ってそうです、みうのことです。そんな状況ならなおさら連れて行かないと」


 「数日でどうこうなる話ではないだろう。まずは1つ、任をやり遂げないとな」


 「その前に闘技会です。ちゃんと勝ってくださいね!レンさん」

 ああ、と一言残して彼の気配がなくなりました。

 ~・~・~・~・~

 翌日

 

 「――それでは今回の優勝者の仲間となる巫女の顔みせです」


 司会の方の声に続いて魔力球に光がともります。これが姿を伝えてくれるそう。

 「皆を鼓舞する一言をお願いします」


 司会の方に促された私が、おそらく映っているのでしょう。魔力球越しにも気分の良くない視線を感じます。だからでしょう、私は宣言しておきます。なるべく顔にも声にも不機嫌さを出さないように。

 「私や私の大切なものを守れる強い方が勝ちぬくことを期待しています。頑張ってください」


 魔力球の光が消えます。

 ここは巫女習得の際に使った部屋です。万が一のことがあってもここなら防げるそう。

 「お疲れ様ですお姫様、この後はどのようにいたしますか?」

 みうの言葉に私は返答します。

 「そうですね。レンさんの予選を見守ったら部屋に戻りましょうか」


 

 予選は、各々1つずつ持つ旗を奪い合い数を集めて外周の壁にふれる、という競技だそうです。

 一組が30人ほどで必要な旗は6つ、とのこと。

 制限時間もあったようですが、レンさんはあっという間に勝ち抜いてしまいました。次は午後からですね。

 

 「さすがに騎士団を軽くあしらった、というだけはありますね」

 魔法球を動かしてくれている方、魔導師長さんも感心しています。


 「それではお部屋に戻られますか、お姫様」

 みうの言葉に「そうしましょうか」と返し私たちはお部屋に戻りました。


 ~・~・~・~・~


 「巫女様、申し訳ないのですが午後からの試合はなくなりました」

 お昼の軽食の後、儀式部屋に戻ると魔導師長さんが話してくださいました。

 午後からの予選はなくなり、そのまま明日の決勝となったこと。

 私たちが退出してから後の予選でのこと。


 「たった一人で他の通過者を全員倒した方が3名おり、午後の予選をなくしても問題なしと陛下が判断されたようです」

 何とも豪快な方もいるんですね、などと考えていたのですが。

 「その3名、どうやら隣国からの参加者だそうです。ここへ来る前に貴族の領地を襲撃したものもいるとか」


 この闘技会は国のための任につけるものなら他国の方でも盗賊でも参加できます。レンさんのような明らかに不審者であってもです。

 「3名の戦いはそれはそれは恐ろしいものでした。失格にならないように重症までにとどめているようで。それを見たほかの予選通過者が次々と決勝を辞退しているようです。」

 

 魔導師長さんは試合を見ていたからでしょう。棄権という選択に賛成しているようです。

 それでもレンさんなら、騎士団長さんたちには圧倒できていましたし、何とかしてくれるでしょう。

 

 そんなとき魔法球が光ります。魔導師長さんが手をつき何か話しています。


 「はい、わかりました。……巫女様、決勝はレン殿とその3名以外は、この城の騎士が6名参加するのみだそうです」

 魔法球から手を離した魔導師長さんが伝えてくれます。


 「騎士の方は棄権しないのですか?そんなに強いのなら」私の問いに

 「陛下から、引くな、との命があったそうで」と答えてくれました。

 いくら相手が強くてもレンさんが負けるところは私には想像できません。ですが、隣国の3名が手を組んでいるとしたら。少し心配です。


 「陛下は形式上公平を期するために干渉を控えていたようですが、この事態を重く見てレン殿への武器の提供を行ったようです。ですがその後レン殿は図書館にこもられたようで……」

 困惑が見て取れます。

 「大丈夫ですよ、何か策を練っているのでしょう。今はレンさんと騎士団の方々を信じましょう」

 私の言葉に少し落ち着きを取り戻したように見られます。


 「それでは私たちは部屋に戻りましょうか。みう、行きましょう」


 

 それから私たち2人は部屋で過ごしました。みう相手に巫女の他者強化の術を試したり、2人で精神集中の訓練をしたり。

 その間廊下側も窓の外も慌ただしく、食事を取りに外を出たみういわく、騎士さん6人は他国者3名の対策のために騎士団長さんや他の騎士の方々と特別な訓練をしているそうです。

 レンさんはというと、あれからずっと図書室にこもっているそう。何か策を練っているのでしょうか。

 お願いしますレンさん、なんだか嫌な予感がします。


 ~・~・~・~・~


 「どうしたことだ。騎士3名が動かなくなったぞ?」

 翌日の決勝はそんな実況から始まりました。

 私は今日も万が一に備えて魔法球での観戦です。


 「レンさん以外のあの場にいる方全員、なんだか嫌な感じです」

 みうが言います。私も同じです、騎士の方まで他国の3人と同じ嫌なものをまとっていまるように見えます。

 いったい何が起こっているの?

この物語が楽しくて他のテイストのお話、は後回しになりました。

こちらの作品での他のイケメンキャラにも期待していただければ。


最後に、ユニークビュー80人になりました!

ありがとうございます!大変感謝しております。

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