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宇宙のスカイスフィア  作者: 山口遊子
第2部 スカイスフィア3
45/75

第45話 初戦。


『それじゃあ、やっちゃうよ。

 攻撃隊発進!』



 操縦室のモニターには何も映し出されていなかったが、攻撃機が発進したのだろう。


 と、4人とも思っていたら、メインモニターの隣りのモニターに緑の丸とそこから離れていく緑の小三角が映し出され、小三角の上には1A-32と文字が出ていた。そのモニターの反対側の端には青い丸と赤い四角が映し出された。赤い四角の上には1E-16と文字が出ている。


『攻撃隊が会敵するのは30分後。出会い頭に一撃して後方から反転して敵の横腹に回り込んで挟み込むように2方向から再度攻撃するから。敵味方どちらも一個しかないけど1Aが第1攻撃隊。1Eが敵の艦隊。こっちは機関が停止したら、あっちは攻撃機が判断して完全に壊れたら横に出てる数字が減っていくから』


「了解。

 それで、スカイスフィア3の防御についてだが、敵の攻撃は躱せるのか?」


『こちらが躱せない必中距離で敵が主砲を撃つ前に片付けるから大丈夫。それに、あの程度の砲弾じゃ、同じ場所に正確に2、3発命中しない限りスカイスフィア3の外殻装甲は抜けないから安心してていいよ。敵の副砲以下の砲は言わずもがな』


「そんなに高をくくっていいような相手なのか?」


『さっき、敵が回頭した時の回頭性能が予想以上に悪かったから敵の戦力を再評価したところ、余裕がでちゃった』


「そうなんだ」


『あんな連中なら、攻撃機を32機も出す必要なかったのに、攻撃隊を出すのが早すぎたみたい。

 もう少し、燃料に余裕があれば1隻か2隻拿捕できてたけど、そこまでは余裕がないからそこは我慢してね』


 ……


『距離があるのに敵が撃ってきた。……。

 あれれ、砲弾の速度から見て、さらに脅威度を下げてもいいみたい』


「当たらないのか?」


『敵もさすがに回避予測して散らして撃ってきたようだけど、穴が多くてどこにでも躱せるから大丈夫、任せて』


 ……


『ほうら、撃ち落とすまでもなく砲弾48発全部通り過ぎていっちゃった。

 そろそろ攻撃機が会敵して初撃を放つから期待してて』


 モニター上の緑の三角と赤い四角の距離はかなり近づいていた。そして、ついに二つが重なった。


 1A-32 1E-12


 一瞬気付けなかったが、敵の数字が16から12に変わっていた。すぐに緑の三角が赤い四角を通り過ぎ二つに分かれてUターンしつつ、赤い四角の両側から接近して再度重なった。


 1A-32


 3秒ほどして、1Eの表示が消えた。


『攻撃隊が帰還しまーす。こちらの被害はゼロ。向こうの迎撃はこっちの攻撃機の薄いスクリーンも貫けなかったみたい。戦力評価プログラムを修正しておくね』


 圭一たちは、言葉もなくモニターを眺め続けていた。


「すごい、な」


「まったくだ」


「地球が手も足も出なかった宇宙船団を10秒ちょっとで全滅しちゃったけど、いいの?」


「良いも悪いも、負けるわけにはいかなかったんだし、楽勝できたことは良かったじゃない。でも映像や音がでないと迫力なかったわね」


「映画じゃないから宇宙空間じゃ音はしないし、おそらく攻撃機からの映像じゃあ俺たちの目では追えないんじゃないか?」


「確かにそうね。

 わたしたち、これから地球にもどっていくけど、どうなると思う?」


「地球じゃ大騒動だったわけだから、その原因がいなくなってホッとしてたら、今度は巨大宇宙船が現れるわけだ。俺たちのせいでパニックを起こさせないためにも、俺たちが研究所に戻る前に、なにがしかの意思疎通は必要だろうな」


「太平洋の真ん中あたりで、燃料になる海水を補給して、それから考えよう。

 ドーラ、まずは燃料を補給してしまおう」


『了解』






◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


 地球では、16隻全ての宇宙船が地球の包囲を解いて移動していったことが間を置かず観測された。


 各国首脳は一時的移動だろうと認識していたが、少なくとも決断こうふくを先延ばしにできたことに胸をなでおろしていた。


 そういった状況で、直径1.3キロの小天体が地球への衝突コースをたどっていることが観測された。ただ、観測された小天体はその速度を急速に落としていることも同時に判明しており、人工天体であることは明白だった。新たな追加宇宙船に対して地球を囲んでいた船団が迎えに移動したのか、別の勢力の宇宙船が出現し、宇宙船団が退避のため移動したのか不明だったが、地球の危機が軽減されたわけでないことだけは各国首脳にも簡単に理解できた。


 その後、地球を囲んでいた宇宙船団は新たな小天体を迎えに移動していったことが判明したのだが、突然、消滅してしまい、観測できなくなってしまった。宇宙船団が存在していたと思われる空間には多数の小天体が浮遊していることも観測され、宇宙船団は何らかの力によって破壊されたものと考えられた。何らかの力とは、地球に迫る小天体である可能性が最も高い。



 宇宙船団が撃滅され丸一日が経過した。地球のある地方、西の空から東に向けて流れ星が一つ流れた。



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― 新着の感想 ―
[気になる点] ステラ◯スみたいだなぁと思っていたら殲滅していたです、どっちの穴からきたかはわからないだろうけど、さっさと逆侵攻して、様子見からの黙らせを強いなければ、後続が来襲やろなぁ、時間が足りな…
[良い点] ほとんどゲームだな
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