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ー綾ー  作者: 城塚崇はだいぶいい
59/60

ぬるま湯の中の君

「てめぇこのこの野郎!!!何で爆破した!!!このクソ野郎が!!!!」

 堀川が爆破されてから俺は完全にキレて、鈴木に向かっていった。しかし、五十嵐の部下達五、六人がかりで取り押さえられ、ボコられた。


 気が付くと、車の中だった。

「気が付いたかい?まさかお前が生き残って出てくるとはねぇ、驚きだよ」

 話しかけてきたのは二日前に直貴を拉致したあの運転手、久野だった。

「なんでも、一人も殺さずに優勝したらしいじゃないか。こんな優勝者は前代未聞だよ。今、俺達の業界じゃお前はちょっとした有名人だよ。またそのうち似たようなゲームが何処かで開かれるかもしれない。そしたらお前、きっとまた迎えに来るよ。その時のオッズはお前が一番人気になるかもなぁ」

 運転手は楽しそうに話しかけてきた。

「冗談じゃない。こんなクソゲーム二度とごめんだね」

 俺は言い返した。

「ま、何にせよ。生きて出られたんだし、いい経験になっただろ?お前の人生、何ていうか今までずっとぬるま湯に浸かってただけだったんだよ。一度熱い湯に浸かってみるとわかるだろ?」

 運転手は軽々と言ってきた。

 確かに、とんでもない経験をした。人を疑うってことを覚えた。人は嘘つきだってことを学んだ。熱い湯、どころか沸騰した湯の中に落とされたような経験をした。

 ぬるま湯の中では一生知りえなかったことかもしれない。

「あぁ、それとお前にはもう一つ得たものがある」

 久野はそう言うと、懐から紙包みを取り出して俺に投げてきた。

「お前の勝ち分だ。ガキが遊ぶには充分すぎる金額だ」

 直貴は、ゲームに勝利して得た三〇〇〇万からコイントスでの負け一〇〇〇万と負債額一〇九八万四四九九円を差し引いた金額九〇一万五五〇〇円を受け取った。

「さぁ、着いたぜ。お前の家だ。また、来るよ。それまで元気でな!」

 運転手がそういって走っていったので後ろから二度と来るな!と叫んでやった。


 しかし、帰ってこれたのか・・・。たった二日間だったはずだが・・・えらく長い時間地獄にいたみたいだ。

 直貴は二日ぶりに我が家のドアを開ける。

 すると・・・。


この作品も 次回でついに最終回です。


つたない文章についてきてくれた貴方へ


本当にありがとうございます。

貴方に支えられてここまで来れました。


あと一話、お付き合いいただけたら

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