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異世界を俺なりに楽しむ  作者: パーティーチキンカレー
始まりの森
8/34

レベルアップ方法判明


 1人でいるのは楽でいいが、いつかは人に会いたい。

 だが、引き換え券をバレたら……。もし、バレた相手が最低な貴族だったらめんどくさい。なんとしても避けなくてはならない。


「まっ!今すぐどうなるわけでもなし、優先順位は低いな。まだ昼過ぎだろうし、イノシシの解体やってみるかな。」


 アイテムBOXから引き換え券を取り出した。そして、


「テレテレッテレェ!中華包丁!」


 一樹は、引き換え券で中華包丁と取り替えた。


「元中華料理店で働いていた者として、こいつは外せないな。これ一本あれば大概はできてしまう万能包丁だからね。ステータスは見ないにするか。心臓に悪いしな。」


 アイテムBOXから中華包丁を取り出してつぶやいた。


「解体用のナイフとかではないが、こいつならいけるだろ。」


 アイテムBOXに中華包丁を仕舞い、拠点をでて川を目指した。バットは片手に持ちモンスターが来ないか警戒した。


 川に到着し頭のないイノシシを1頭と中華包丁を取り出した。


「あぁ…血抜きして1日以上置いておかないと肉が臭くて食えないって聞いたことあったな。どうするかなぁ…まっ!食うのは俺だけだし今回は捌いてすぐに食べてみるかな。駄目でも『引き換え券』あるし。」


 川の中で皮を剥ぎ、なんとなくわかっていた肩ロース、ロース、もも、バラの部位などを解体した。内蔵は怖いので食べないが練習のため外した。

 ハツ(心臓)を外したとき、中に石のようなものが入っている感触があった。取り出してみるとビー玉のような物だった。

 ビー玉のなかには白い煙りが渦巻いていたが、すぐに消えた。

 消えたとき小さなステータス画面が視界の端にポップアップした。

 


===================================================

 レベルアップ

     1→3

___________________________________________________


 突然レベルが上がった。

 意図したタイミングではないがレベルを上げる方法が分かった。

 レベルアップにはモンスターを殺すことではなくビー玉のような物に触れる必要があった。とりあえず、ビー玉を鑑定した。


===================================================

 魔石(MP 30/30 )


    :モンスターの体内で生成されたもの。

    :内包されていた経験値は直接触れずに放置していると、

     徐々に抜けていき1日ほどで空になる。

    :魔石にはMPを貯めることができる。

    :貯められるMPの総量は生成したモンスターにより異なる。

    :属性をもつ魔石もある。

____________________________________________________


 「おぉ!ファンタジー定番の魔石だったか。」


 この世界はモンスターを倒すと経験値が増えるのではなくて、魔石に触れたことで経験値が増えるのか。

 それなら町で魔石を買ってパワーレベリングができるのでは?と思ったが、出来そうになかった。

 魔石に溜まっている経験値は[1日しか保たない][素手で触れない]。そんなもの需要と供給が釣り合わない。

 稀になら扱っている店もありそうだが、そこに通うより自分で狩りをしたほうが早そうだと思った。


「レベル上げの方法はわかった。今あるウルフの魔石も取り出すか。」



 全ての魔石を取り出し、レベルは4になった。これでアイテムBOXが20✕20になった。とりあえず、手ぶらで動くのに安心できる最低限の容量となった。採取を考えたらもっと欲しいところだがね。ウルフはバラさずアイテムBOXに仕舞った。


「今日のとこはこんなものかな。拠点に戻って夕飯決めなきゃなぁ。」


 イノシシ肉を使うのか、果物で凌ぐのか、引き換え券を使うのか。異世界3日目にして余裕が出てきた。

 綺麗で平らな石をアイテムBOXに入れて拠点に戻った。ついたときには日が傾いていた。



 拠点についたらお決まりの『アイテムBOX』で入口を開けて、通ったらまた積み上げた。モンスターが入ってくる可能があるため仕方ない事だが、だいぶ面倒くさいな。ベットに腰掛けた。


「ステータスオープン。」


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鮫島一樹 18歳 男 人族 レベル4 


身長182㌢  体重90㌔  視力 右1、5 左1、3

握力 右54㌔ 左50㌔

50㍍7、0秒  走り幅跳び3㍍20㌢懸垂1分間34回

フルマラソン完走できる

足のサイズ28㌢

MP130

肺活量5300ml 

______________________________________________________


 レベルが上がったのでステータスを確認してみた。

 上がった数値をみるとランダムなのか一気に上がったものはない。すぐに超人になれるものではなさそうだ。

 気になったのは視力が上がることだ。ゲームでは『鷹の目』や『千里眼』などの視力を補強するスキルや魔法は数多く存在していた。しかし、視力自体がレベルアップと共にえがるなら、危険をより早く察知できるということである。それへ生き残る上で必要な力だった。

 MPに関しては、固定で上がると思っている。レベル1上がるごとに10の上昇だろう。生活魔法は多くのMPを食わないので問題ないが、錬金術で魔導具化したものが増えてくると足りなくなりそうだった。快適生活のためにはレベル上げが肝になりそうであった。




「衣食住。着る物は清潔を使えば今はまだ一枚でいい。食料も確保する目処が立った。明日は、住むところの改善かな。」


 この洞穴がいつ崩れるか気にするとなかなか休まらない。それは今後の生活に支障がでる。安心の確保は至急だ。タブレットを起動し今日の確認と明日の予定を組み立てることにした。


=========================================================


①人里を探す【✕】


①拠点の壁が崩れないか心配。【✕】

②なぜ自身のレベルが上がらないのか。【○】

③フォレストウルフの爪が脇腹を掠ったがケガがなかったのはなぜか。【○】

④回復手段が必要。【✕】

⑤ウルフとイノシシの解体。【○】


⑥引き換え券で変えたいもの:ナイフ、包丁【○】、カセットコンロ、フライパン、まな板、ノコギリ、ノコ、カンナ、ガラス瓶、すり鉢、すり棒、金槌、小刀。

________________________________________________________


 人里に関しては当分探す気はない。先ずは自分を鍛えるべきだと思っているからだ。引き換え券がなければ現地の人に頼るしかなかったが、一樹にはあるのだ。力をつけて貴族なんかがきても1人で解決できるようにするスキルが。ならば、焦らず、納得できるまで鍛えるのが一樹なのである。


 あとは拠点と回復手段。回復手段に関しても焦っていない。

 今までの傾向で引き換え券で変えた地球産のものは普通ではない。ならば[風邪薬][漢方][栄養ドリンク]辺りがポーションの上位クラスの代わりになるのではないか?と、思っている。


 明日は拠点の強化である。スキル『合成』『分解』『加工』を上手く使えば強化は可能な気がしている。駄目ならまた別の方法を探そう。


 『清浄』をかけたとき、疲れがどっとでて、夕食を食べずに寝落ちした。



 あれ?すぐ食べないなら解体する必要があったのだろうか?

 アイテムBOXも時間経過を止めなければ、いい具合になっていたかもしれない。

 まだまだ甘々なサバイバルなのだった。




 『獅子身中の虫』

 獅子の身体に寄生していた虫が、庇護の恩を忘れてその肉を食うことで、恩を仇で返すこと。

 味方として信用していたものが密かに敵と内通していたりすること。

 裏切ること。

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