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異世界を俺なりに楽しむ  作者: パーティーチキンカレー
始まりの森
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住む場所を探そう


翌日、朝日が登ると目が覚めた。


「ぐあぁぁぁ………体中いてぇぇ………」


異世界生活がスタートしたばかり、寝具なんてあるわけもなく、草原の上で寝たためあちこちが痛かった。


(とりあえず、今日なにをするのか考えなきゃなぁ…)


 アイテムBOXから昨日残したピザを出して、食べながら考えていた。



①、『引き換え券』が所持数4枚以上になるかの確認。


②、新たな拠点を探す。


③、川などの生活水、食べられる木の実やキノコなどを探す。


④、動物、モンスターを殺すことができるのか。


⑤、人里が近くにあるのか。



(こんな感じかなぁ…やっぱ実験や、やりたいことをメモしとく紙欲しいなぁ……いや、パソコンや携帯をスキルで出して魔道具にし、メモ機能を活用するか?)


 また欲しい物が増えるなぁ。


 朝食も食べ終わり、『清潔』で全身きれいにして、持っていた金属バットを掲げた。そして「いざ!出発!!まずは拠点確保だ!」と気合いをいれた。


 周りをキョロキョロして進む先を考えていたとき『引き換え券』を新たに出していないことを思い出した


「出発前に『引き換え券』!!」


 右手には引き換え券が3枚あった。すぐにアイテムBOXから昨日残していた1枚を出した。


「よし!4枚以上ストック出来ることは朗報だ。『収納』して出発だ!」


 一樹は、4枚の引き換え券を収納し、持っていたバットを上空に投げた。

 そして、落ちたバットの先端が向いていた方向に歩き始めた。


「どうせ何処向かっても先がわからないんだから、運任せだよな。」


 草原を抜け、木々の間を歩き始めた時、ふと振り返った。

 すると、先程まで居た草原は無くなっていた。


(やはり、神様の摩訶不思議空間だったか。あと1日くらいあそこにいてもよかったかもな。)


 一樹は、神様に感謝し歩きだした。




 足が痛い…一樹は足元を見た。便所サンダルだ。痛いはずだ。


「…何故足が痛くなるまで気づかなかったんだ、俺…草原が快適過ぎたからって。」


 一樹は落ち込んだ。このままだと蚊にすら負ける。

 とりあえず、今よりマシになるよう、日本で買ったことのあるものを思い出していた。


「若いときに、少しゴツくてかっこいいと思って、登山靴を買ったことあったな。過去の俺よくやった!1回しか履かなかったけどなぁ。あと靴擦れが怖いから、靴下もひつようか…ここで『引き換え券』2枚使うのは仕方ないかか……」


 一樹は『引き換え券』2枚使って、登山靴と靴下と交換し装備し、サンダルはアイテムBOXにしまった。

 ちなみに、『引き換え券』は1回MP10使うことがわかっている。





 足が痛い…たとえ、登山靴だろうと新品の馴染んでいない靴を履き、日頃から歩くことをしていない人間に、整えれれていない山道は地獄でしかない。


 1時間ほど歩いただろうか、こんなに歩いたのに生き物に会わない。草原との境目にはあれだけいたのに。

 癒やしだ。今癒やしに飢えている。肉食動物ではなく草食の可愛いのに会いたい。

 フラグじゃないよ?


 その後、何事もないまま、穏やかな川にたどり着いた。おそらく、この川の下流を目指せば人里に出るだろう。うん、たぶん。恐らく。Maybe…


 人里に降りて、なんちゃらギルドに登録し、現地の人々と交流を持ち、生きていく。ラノベを読んだことのある人なら、これが王道であり、テンプレであるとわかっている。

 しかし、一樹は下らなかった。


「今はまだ人里に出るのは無理だなぁ……町の門番に通してもらえる自信なんてないし。ラノベの主人公達を尊敬するよ。まずは自分のレベル上げやスキルの確認が必須だ。でないと緊急のとき後手に回る。それは避けなくてはならないよな。」


 いい人に出会えるとは限らない。町の中スタートなら腹を括って動けるが、今は違う気がする。引き換え券あるし。

 一樹は、川を下らず、上流を目指した。


「この川に魚はいるかな?簡単に釣れるなら食料で消費する引き換え券を節約できるんだけどなぁ。おっ?食用の魚もいるみたいだな。」


 一樹は、森の木や草、川にいた魚をちょくちょく『鑑定EX』で鑑定しながら歩いていた。


 休憩を挟みながら、およそ2時間ほど川沿いを歩いただろう、川の先は滝と崖になっており進めなくなった。


「おぉ!結構いいところじゃないか?ここは。結構開けてるからイノシシや鹿が水を飲みにきてもすぐわかる。川から少し離れたところに拠点を作ろう。」


 異世界2日目!拠点場所を決めた。


「家の建て方なんてわからないや。今思うと、童話の三匹の子豚って、一匹で一つの家を建てたのか?スゲーな。この世界に豚の獣人がいて、出会う事が出来たら拍手を送ろう。…一吹きで家壊す、オオカミの肺活量もスゲーけどな。」


 一樹は、若干現実逃避に走っていた。

 そして、早急に家作りを諦め、崖に穴を空けることにした。とにかく、レンガ状に『掘る』『掘る』『掘る』『掘る』である。そうすれは簡易洞穴完成です。


 休憩しながら、高さ3㍍で、10畳ほどの穴をを空けた。


「いいねぇ。悪くは無いが、壁や天井が崩れないか心配だな。今度壁を硬化にすることができないか調べないとな。」


 あとは、掘ったレンガ状のブロックを入口に積み上げ、天井10㌢ほどの空気穴を残して完成である。

 完成したときには、日が暮れていた。

 アイテムBOXにいれたサンダルをだし、『灯り』を使って洞穴を照らした。


「あとは『引き換え券』で夕飯とベットを出せば、今日のお仕事終了だな。」


 そう言って、就職してから買ったセミダブルのベッドを出し、箸やスプーンがないので今日もピザにした。

 明日をやること、やりたいことがいっぱいだ。

 『清浄』で全身綺麗にして、ベットで寝た。




 『味噌をつける』

しくじる。失敗して面目を失う。醜態をあらわす。恥をかく。

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