神様からの手紙
【創造神じゃ】
一樹よ、手紙を廃棄しようとしなかったか?
この手紙は、特殊仕様じゃ。一度しっかり読まないと、廃棄しようと、取り出して燃やしてみたとしても、アイテムBOXの中に復活仕様じゃから、しっかり読むのじゃぞ。
(やべ!予想されてる……)
さて、無事に草原に召喚できたかの?転送が失敗した場合、岩山や海岸、無人島などのハードモード使用じゃから手紙を見ているときも、周囲の警戒を怠らないようにするのじゃぞ。
(怖いわ!ハードモードの可能性がやっぱあったのかよ!)
その新たな世界じゃが、おぬしの記憶にあった通り、地球で中世、レベル制MMOのような世界じゃ。
魔法はあるが、銃器はない。王や貴族がいて、奴隷もいる。
日本のゲームやらをベースに創ったからなのか、言語は日本語じゃ。これにはわしも驚いた。異世界言語スキルをつけてやる予定だったからの。和製英語なんかは伝わるかわからん。臨機応変にやれ。
通貨に関しては、円ではない。ギルというらしい。
1石貨→1ギル
1鉄貨→10ギル
1銅貨→100ギル
1大銅貨→1000ギル
1銀貨→10000ギル
1大銀貨→100000ギル
1金貨→1000000ギル
1円=1ギルと考えてよいと思うぞ。
1日24時間、月の概念なし、1年360日、春夏秋冬で分けているようじゃの。
紙に関してだが、使用済みのスキルブックを使いまわす。
ノートやトイレットペーパー、ティッシュなどは、貴族に目を付けられるじゃろうな。
スパイスに関しても似たようなものじゃ。ヤクザやマフィアのような者達が、シンジゲートで扱っておる。
(マジか!?危ねえ!!胡椒売れるか試すつもりだったが辞めとくか。怖いし。)
この世界では『鑑定』持ちが多いようじゃ。
おぬしは貴族と思われたくないと思い、名字は隠匿してあるぞ。
(おっ!ありがとうございます!!)
この世界はなかなか上手く成長したようじゃ。今は、魔族、龍族、人族がほぼ拮抗した状態にある。急激に文化を発展させると、そこら中で戦争が起こり、魔王誕生、そして、人族滅亡がするのじゃ。
上手くいったからこそ、簡単に壊されたくはない。わかるな?
(のんびり暮らす予定ですから、平気かな。勇者なんてやりたくないし、貴族なんかと関わりたくないしね。)
最後に、お主には内緒でいろいろなスキルを与えた。気に入らなければ使わなければいい。新たな人生を楽しみなさい。
(なぜここまで親切にしていただけるのかわかりませんが、ありがとうございます!たのしみます!!)
【大地の大精霊です】
私からは『生活魔法EX』の中にある、アイテムBOXについて話すわ。
まずぅ、アイテムBOXの欄には、①と②があります。①には物、②にはお金がはいるようになってるのよ。
そして、時を止めることのオン、オフ付きね。
(おぉ!モンスター肉が腐らないってやつだな。)
一樹は今、レベルが1です。レベル1だと5×5、つまり、5種類の物が5つまで入ることができるようになります。大きくても小さくても1つへ1つです。
そして、レベルが1つ上がるごとに5×5増える仕様ですので忘れないで下さい。
(おぉ!便利だ。)
あと、君以外のアイテムBOX持ちのスキルは、3㍍×3㍍×3㍍の箱、もしくはそれ以下のサイズに入れる感じだから、他人に見られるときは気をつけて。
(結構重要な問題だな…貴族とつながっている商人なんかにバレたら面倒くさいな…)
お金に関しては、数や種類の縛りはない。じゃんじゃん稼いで下さい。
(お金でアイテムBOXが圧迫されないのは助かるな。)
アイテムBOXには、他にも能力がありますが、それは水神が教えてくれますので楽しみにしててください。
(まだあるの?人前だと安易に使えないな…)
アイテムBOXへの入れ方ですが、入れたい物に触れて『収納』と言うだけではいります。
これは、他のアイテムBOX持ちと同じなので気にすることはありません。
(これも助かるな。収納してるとこを見られて変な噂が立つことはないな。)
次に取り出し方なのですが、2種類あります。
まず、この手紙を取り出した方法、おそらくパネルをタッチして取り出したと思いますが、1つ目はそれになります、
もう1つが、思考によって取り出す方法です。アイテムBOXの中から取り出したいものを完璧に想像し、手に握った状態なのか、地面に置くのか、食器に載せたいのかなど、取り出したあとのことまで考えてください。
(これまた便利だな!いろいろ検証するつもりだったが、助かったな。あとで練習だな。)
私からは以上です。一樹さんは、最低でも4年は楽しんで生きてくださいねぇ。
(あぁ……そっか…4年早く死んだっけ。だから、いろいろ過剰にスキルをサービスしてくれたのかな?神様がたかが1人の人間にそれはないか。)
【大海の大精霊ですわよおぉぉぉ】
私からは『鑑定EX』ついて説明しますわ!
どうせ、まだ確認してないのだろうし、教えておきますわ!
(ホントに確認してないからなんとも言えないが、真っ白い空間で水神様との会話がなかったからわからなかったが、結構ヤバイ方だったのか?)
『鑑定EX』には、『合成』『分解』『加工』『錬金術』があります。
これらは全て、アイテムBOXのなかで使う事のできるスキルになります。
『合成』は2つの小石を1つの石に変えたりします。
『分解』は1つの石を2つの小石に変えたりします。
この2つのスキルは反する働きをしていますが、これだけしかできないわけではないので、いろいろ試して検証してください。
(これも面白そうなスキルだな!1日があっと言う間に過ぎそうだ!!)
『加工』ですが、例えば、アイテムBOXの中に[包丁]と[砥石]を入れておきます。そして、[包丁を砥石で砥ぎ終わった]ことを想像しながらスキルを使います。すると、切れあじ鋭い包丁が出来るわけです。これが加工ということなのかは謎ですが。
木材があってもノコギリやノミ、小刀などがないとスキルは発動しませんよ。と、なります。
(これも楽しそうじゃないですか!砥石を粗砥や仕上げ用に変えるだけでも結果が変わりそうだな。)
『錬金術』ですが、本来、鉄を金に、砂を胡椒に変えていましたが、経済がハチャメチャななりましたので、魔法神がこのスキルを封印しました。なので、今の世界にこのスキルを持っている人はいません。
今回付与された『錬金術』のスキルは、一樹さん用に改造してあります。
これは『引き換え券』で手に入れた物を魔導具に変えるスキルになります。電気やガス、ガソリンなんかも使える状態でないから、自身のMP使っとこっかっ!って、とこですね。
製品をアイテムBOXに入れたまま、『錬金術』をかけてから外にだし、触れると、充電MPの残りがステータスのように表示されます。そこにある『MP充電』をタッチすると、自身のMPが勝手に消費されます。これで使用可能になります。
この世界では魔道具がありますので、あまり気にしなくて大丈夫です。
(おぉ!電化製品使えるのは助かる。いろいろ楽だが、文明レベル、魔道具の質が低ければヤバい案件だ!
あれ?いつの間にか、また口調が?結構謎な神様だな。)
『鑑定』自体は自分で確認してください。
では、この新たな世界、≪パミラ≫を楽しんでください!!
(はい!楽しみます!!)
『神は寸をもって人を量らず』
神は人間の身体や容姿や美醜などの外形によっては判断しない。
昔の人は何をもって神様が判断しないってわかったのだろうか?