無事に転移できました。
神様達といた真っ白い空間は、突然草原に変わった。
「えっ?別れを惜しむとかないまま、いきなり転移って……それゃないよ。ってかここどこ?」
いきなりで言いたい事や、思うことは色々とあるが、辺りを見回した。
今いる場所は、木々で囲まれた草原、らしき場所。
栄めの場所にはシカや、ウサギらしき草食動物がウロウロ。草原には入れないのかな?
地面を確認すると、アリンコやダンゴムシ、バッタなんかもいる。
ホントに転移したのか疑問に思うほどであった。
とりあえずここは、ゲームのセーフティエリアみたいだ。安全ならば、創造神様に言われたステータスの確認をしよう。
「ステータス!!」
シーーン………
「えっ?まさかの夢オチか?いや、でも、若返ってるのは事実だと思うし…」
実際に自分の顔を見たわけではないが身体の軽さなどが全く違う。
「何かが違うのか?ステータスオープン!よし!きたこれ!」
RPGのようなステータス画面で出てきた。
「おおぉ!創造神様にステータスを確認しろって言われたが…なんかこれだけで異世界に来たのだと確信し感動出来るな。どれどれ…」
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鮫島一樹 18歳 男 人族 レベル1
身長182㌢ 体重92㌔ 視力 右1、3 左1、0
握力 右50㌔ 左46㌔
50㍍7、3秒 走り幅跳び3㍍ 懸垂1分間32回
フルマラソン完走できる
足のサイズ28㌢
MP100
肺活量5200ml
状態:正常
食欲:空腹
職業:なし
ユニークスキル:『引き換え券』
『生活魔法EX』
『鑑定EX』
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「…………なんでだよ!!!!前半おかしいだろ!!!!なんだよ肺活量って!凄いのかわかんねぇよ!途中に重要なMPいれんなよ!!!ってか普通、STRとかで表記じゃないのかよ!!なんでだよ!!これだとレベルいらねぇよ!」
やばい!ツッコミが止まらない!これ絶対に、創造神様と大精霊様達が見てる!そして、笑ってるだろうな……
クソ!まんまとやられた気がする!!
仕方ないか……これ以上干渉出来ないはずだ。気持ちを切り替えよう。
「面倒くさいからスキルだけみればみればいいか。パソコンのような画面だから触れてみればいいのか?」
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『引き換え券』
過去に買ったことのあるものと交換できる。
朝日を浴びながら『引き換え券』と言うと、券は補充される。(毎回、3枚補充)
特別に神界の酒も交換可能。
券を千切りながら交換したいものの名称を言う。
交換したものはアイテムBOXに収納される。
異世界の食べ物は効果が変化することがあります。
異世界の物は材質が変化ことがするがあります。
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……説明文が正しいのであれば、初めの10日間生き延びたら人里にいく必要ないな……生活用品全て揃うもんな。…うん。
「ってか『アイテムBOX』なんてあったかな?」
出てきた画面にはアイテムBOXはなかった。なので、とりあえず『生活魔法EX』にふれてみた。
「おぉ。こんなところにあるではないか。」
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『生活魔法EX』
:種火
:飲み水
:掘る
:そよ風
:灯り
:暗闇
:清潔
:電気ショック
:アイテムBOX(一覧)
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「ビンゴ!アイテムBOXがあるのはうれしいな。やっぱ、荷物を担ぐ必要ないのはでかいしなぁ。神様に欲しいチート聞かれたときに忘れてたから、素でうれしいや。」
一樹は、アイテムBOXの部分に触れてみた。
すると、新たな画面が出現した。
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〈アイテムBOX一覧〉 【①】 ②
:神様からの手紙(枠外)
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手紙?アイテムBOXが特殊使用で、スキルの欄から説明文読めばいいってわけではないのか?
ステータスのことを思い出し、一樹は、恐る恐る、手紙の部分に触れてみた。
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(取り出す)
(廃棄)
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………廃棄してもいいですか?ステータスめちゃくちゃにした神様からって……。
実は使命があります!とか言わないよね?
よし!見なかったことにして、先に『引き換え券』の確認だな。
ところで、今、朝でしょうかか?昼なら確認出来ない。
とりあえず、試してみるか。右手を空に掲げ、
「『引き換え券!!』」
と、唱えた。
すると、右手には3枚の電車の切符のようなものがあった。
「おぉ!!今、朝だったか!だいぶ明るいが朝日選定は甘いのかな?」
これで生き延びる確率が上がった。武器と変えればいいのだ。
今、定番の雑魚モンスター、ゴブリンが出てくるだけで殺される。
「何かいいものあったかな?くそっ!こんなことならケチらずにいろいろ買い物しとくんだったな。」
こればかりは、考えたところで今更である。
そして、覚悟を決めた一樹は、
「考えててもしかたないか、よし!『金属バット』!!!」
変えたいものを叫び、引き換え券を破いた。
周りに変化は特になかった。
「恥ずかしい……スキルを使うときは、毎回叫ばなくてはいけないのか?」
これは一樹の勘違いである。叫ぶ必要はない。
一樹は『アイテムBOX』を開いた。
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〈アイテムBOX一覧〉 【①】 ②
:神様からの手紙(枠外)
:金属バット(1)
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「よし。ちゃんと交換できたな。出来てなかったら中学時代、野球少年だった記憶が嘘偽りとなり、変なことで悩まされるところだった。異世界初日に余計なことを考えたくない。」
そんなバカなことを考えていたが、画面の手紙をまた見てしまった。
覚悟を決めるか。
ふむ……とりあえず、取り出してみた。
地面に手紙が現れた。手紙を拾い、中を確認。日本語だ!
『夢のまた夢』
夢のようにはかない世の中でさらにみる夢のようにはかなく、むなしいこと