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デザイン その3
さて、なんやかんやでバカやりながらも男五人はアバター作りを進める。
「ふむふむ……ふむふむ。オプション機能で、声にエフェクトをかける事もできるのか」
ゲームの説明書を読みながら、音尾が勝手に頷く。
「それいいね! 僕もやろっと♪」
このオプション機能に、佳君が食いついてくる。
だけど、音尾はともかく、佳君が声にエフェクトをかけるのは、正直やめてほしい。
ただでさえ聞き取りづらい声が、余計に聞き取りづらくなってしまう。
けれども佳君は乗り気。結局、佳君は声にエフェクトをかける事に。
ああ、これで佳君の声は、ゲームのプレイ中ずっと聞き取りにくいものになるな……。