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プロローグ⑤

俺達は…俺と義母さんは先程までの喧騒など無かったかのように、少し距離をおいて互いに正座で向かい合う


(なんだ…?さっきまでと違って何か躊躇っているような感じがするんだが……)


「……冬麻さん」

「ん?えと…なに?」


僅かな間を置いた義母さんは表情を引き締め、口を開く…その内容は俺にとって衝撃と動揺をもたらす言葉だった



「もう一度言うけど、私はリュミエール。《風》を司る聖天使なの。でも、貴方の家族である九条美冬でもあるわ。そして…私の娘であり冬麻さんにとって、もう一人の家族である千鶴も天使よ」



「…………」

何だそれ……本気で言って、るんだよな…?


「もちろん本気で言ってるわ。すぐに信じられないのも承知の上で、ね」


義母さんの表情は年に数回程度しかしない、緊迫した顔で言葉を発している……ん?

何か引っ掛かるな今のやり取り…………

ちょっと待て?今、俺は……何か言葉にしたか?


「いいえ、冬麻さん。貴方は言葉を発してないわ。丁度良いから、まず『ここは何処なのか?』から答えるわね。

この空間は、私を含めた《四大聖天使》だけが構築の出来る《真実の泉》と呼ばれる特殊な結界なのよ」


「…その結界、とやらで俺の心の声が聞こえたのか?でも、俺には義母さんの心の声なんて聞こえないぞ?」

結界だの天使だの…非日常的なワードが聞こえ始めたなぁ……



「ふふ……まぁ、その種明かしはまたの機会にしましょう。それより冬麻さんが知りたいのはそんな事ではないでしょう?」


………!やっと本題、か……なら…


「……何故、俺はその…天使の創った結界とやらにいるんだ?」


「その答えは簡単。『私が連れてきたから』よ。ちなみにこの空間を構築し維持しているのも私よ。他の聖天使達は地球側には居ないから当然と言えば当然なのだけどね~。あ、理由も簡単…冬麻さんの『力を借りたい』からよ」


?何やらキナ臭い流れになってきた…地球側ってどういう意味だ?宇宙側に地球側ってことか?


「……俺の力を借りる?俺に何が出来るってんだ?俺は天使とやらじゃないぞ?」


俺の言葉に義母さんは当たり前とばかりに頷き、何故か優しい微笑みを向けてくる。



「それはそうよ。冬麻さんは人間よ、間違いなくただの人間……地球では、ね」



何が言いたいのかよくわからないんだが……普通の人間だとわかった上で力を借りる?どういうことだ?


「そうねぇ……あまり時間に余裕は無いのだけど先にあっちに降りてる千鶴ちゃんの事も心配だし、少々レッスンと行きましょうか?うふふ♪」


「…は?千鶴が何だって?あっちに…?」


ゆらりと立ち上がる義母さんに若干寒気を感じつつ、俺も立ち上がることにする


「そうよ~。『あっち』っていうのは冬麻さんが住む地球とは違う次元に存在する世界…言葉通りの意味《異世界》の事よ」


「異世界……」

何だろう…その響きには凄い危険な意味合いが含まれてる気がするなぁ…


「ふふ、大当たりよ。良い勘をしてるわね、今の冬麻さんでは……1日すらもたないでしょうね」


「…当たり前だろ、異世界ってことはモンスターや化け物がポンポン出てくるんだろ?そんな見知らぬ世界なんかじゃ1日どころか半日ももたないに決まってるって…」


「いいえ、不意を突かれるならともかくだけど…まともに対峙した場合、冬麻さんなら問題ないわ。瞬殺コース確定ね」


「……は?」

俺は武芸の達人か何かか?いや、嗜むほどにも教わってないんだが……




ようやくシリアス路線に軌道修正できました!

でも…プロローグはもう1話だけ続いてしまいます、申し訳ありません!

(そのぶん、早めに投稿頑張ります! )


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