第4章『父娘、救出・前編』第11話~教えて!レーヴェ先生(仮)神威解放って何?編②~
《神威》を解放から《神威解放》、安直ですがそれなりの意味が一応あります。…一応ですよ?
それと、《神器》と《神威》はそのうち、等級共々正式に作中設定側に記載したいと思います。
〔では《神威解放》についてですが…簡潔に言うなれば『必殺技』です!〕
(うん、それは仰々しい呼び方でなんとなく理解できる。俺が聞きたいのは『詳細』だからな?発動時の危険性だとか、条件とか?そういうのを中心に知りたいんだけど?それと、俺は使えるのか?龍帝と童子切の《神威解放》ってやつ…そこのところ、どうなんだ?)
〔必殺技に対する反応がイマイチなのが気になるところですが……まぁ良いでしょう。結論から答えますが、今のトウマ様では私どころか童子切の《神威解放》を使うのは無理です。絶対に。奇跡も裸足で逃げ出す程に可能性はゼロです。〕
中二病じゃあるまいし、一々『必殺技』なんて呼称に燃えたぎる何かは俺には無い!
つーか、奇跡が逃げ出す可能性って、どんなのだ!?
(………………)
〔理由はちゃんとありますが…知りたいです?〕
(………教えてくれ)
…顔は見えないがニヤリとレーヴェリアが笑ったような気がなんとなくした…多分だが
〔1つ、《神威》修得には気か魔力のどちらか片方もしくは両方がランクA以上の保有量が必要ですが………トウマ様は《異世界人》特性なのか、この二種類に関しては既にSSランクに到達しているんですよねぇ…っていうかまだ増えそうな感じですが………まるで人の皮を被った化け物ですねぇ♪〕
(正真正銘の化け物に言われたくないわ!)
〔むむ………私は龍ですよ?『化け物』呼ばわりは心外です!っと、この議論をするには時間が無いので次に行きましょう〕
(………頼む。)
〔修得条件、其の2は《対話による互いの立場の確定》です。〕
(………立場の確定?)
〔はい。例えば…私のような《魂》系統の多くは《保持者》の魂もしくは精神体に憑依…まぁ、端的に言うと憑かないと自我の欠損もしくは消失に繋がってしまいますので?かなり必死なんですよ~実は!〕
(………互いに危険じゃないのかソレ?)
〔その通り!なので!《契約者》に至っていない《保持者》が《神威》の《解放》を行えば《保持者》の魂がガリガリと削られてしまう事の方が多いのでかなり危険なのですよ!
わかりましたか?《対話による立場の確定》…つまりは『心の底からの信頼』が有るか無いかが《魂の削り具合》にモロに影響するんです!〕
(………なるほど…ん?いま、聞き慣れない単語が…)
〔つまるところ、私的にはトウマ様に対して《始祖龍帝の遺産》の《神威》を委ねる条件は達成していたりするんですよ~?3つ目を除けば、ですけどね?〕
(お、おぉ…そうなのか?って、3つ目を除けば?)
〔ええ、3つ目は………『神器特有の試練に打ち勝つ事』です。あ、ちなみに《童子切》は私の《恩恵》で《神器》になってますから自我はありません。ので、2つ目の条件自体が無効です。《童子切》の試練を達成するだけで《神威》は解放出来ますが…オススメはしません。《童子切》の《神威》は制御がかなり難しいので…使うなら一軍を蹴散らすタイミングが良いですよ!〕
(そんなタイミング、あってたまるか!?)
〔まぁ、つまるところ《神威解放》というのは…等級によりますが…下級や中級なら個人戦および集団戦においての一発逆転の秘策、上級ならば戦況を覆す力……最上級ともなると使い処を間違えると世界をも壊しうる禁忌の存在になる、とでも思ってください。………もしも、敵対した者が《神威》の使い手の場合は逃げた方が良いですよ?私の《神威》が使えるようになれば話は別ですけどね?ふっふっふ♪〕
(…随分と意味深だな?まぁ、俺はまだ使えないってだけでも判ったならそれで良いか…)
〔そうですねぇ~、まぁ暫くは《咆哮》と童子切で頑張ってくださいな♪〕
(まぁ、やれる限りはやってみるさ…義母さんや千鶴も探さなきゃならないが…ミューレやヴィーチェ達も放っておけないし、ていうか?恩返しはまだ終わってないんで。…悪いが暫く付き合って貰うぞレーヴェ?)
〔了解です、トウマ様♪いつか、私を使いこなしてくれる日を待ち望んでいますよ?〕
(任せとけ………さぁ、話はここまでだな。行くとしようか!)
〔はい♪〕
近々、また戦闘シーンに入りますが………地味にヴィーチェが出血量的に本調子から遠かったりします(汗)