第4章『父娘、救出・前編』第5話~迫る戦いの火蓋~
(さて………先程の騒動直後の説明をさせていただきたい。)
〔愉しかったです♪〕
(ちょっとは、マジで反省してくれないかなぁ!?)
〔てへ♪〕
(可愛くないからな!?)
「………で?どういうことでしょう?」
「えと、方法が逆だった…らしい、です。ハイ………」
(今、俺はリンネの前で正座しています………龍帝のお陰でな!)
〔てへへ♪〕
(だから可愛くないつってんだろう!?この…ダメドラゴン!!)
〔だ、ダメドラゴン!!?〕
ショックを受ける龍帝を放置して、リンネとの話を再開する
「逆…?では、私がトウマ殿に手を当てれば良いのですか?」
「あぁ………多分それで良いと思う」
「なるほど…では、確かめてみましょう」
「………っ」
(…誰かに意識して触れさせるなんて…正直、くすぐったい)
リンネの右手が服の上から俺の心音を読み取るように触れる…あとはリンネと龍帝が会話できるかどうかだが………
「………………」
(…僅かだが表情に変化があった、なら成功って事か?)
「………………」
〔………………〕
「……」
(き、気になるな…何を話してるんだ?)
〔………………♪〕
「………ッ!」
(…リンネの顔が赤くなった?また、レーヴェの悪ふざけか?)
「トーマ♪」
「トーマさん、少し良いですか?」
「ん?ウルリカにミューレ?」
声をかけられて振り向いた先には腰の左右にそれぞれ長剣を、背には短槍を、右手にもう一本の短槍を携えたウルリカとミューレが近くに立っていた。
「なぁ…そんな量産品で大丈夫なのかウルリカ?」
「ん?だいじょぶだよ!私達の目的は時間稼ぎだからね!足りない分は現地調達するから問題ないよ♪」
「ウルにとってはいつものやり方ですから心配ないでしょう…そして私がウルのフォローをする以上…誰が相手でも負ける事もありません。ガルディアの騎士達が相手にするのは《神器》・《賢者の血》の保持者とその《守護者》なのですから」
「そゆこと!さぁ、私達は準備万端♪トーマ達もいいの?」
「えと………こっちは」
受け答えしつつリンネをチラリと見ると…
「………私も問題ありません…後はトウマ殿だけです。ミューレ殿、少しよろしいでしょうか…?」
「え?あ、はい!なんでしょう?」
「ウルはこっちじゃ!そろそろ時間も迫っておる。残留組はぬしが矢面に立たねばならんからのぅ!最後の打ち合わせをやるぞ!」
「え!?暴れるだけじゃ駄目なの!?」
「阿呆か!?まずは相手の転移門の制御を奪って妾達三人が向こう側の転移門を抑えつつ行動を起こすと言うたじゃろうが!!」
「…言ったっけ?」
「……(イラッ)」
「ひぃっ!?」
二人のやり取りを見つつ、丁度用は済んだらしく、リンネがそそくさと冬麻から離れていき…ミューレと話し合いを始めていく……
「……俺の準備と言われてもなぁ」
〔…トウマ様、待たせてしまいましたが本題と行きましょう…《神威解放》についてです〕
「…あぁ、よろしく頼むよ」
〔承りました。〕




