第4章『父娘、救出・前編』第3話~何事も計画的に!←ココ、重要①~
(はは…何だか、展開が一気に階段を駆け上がるように進んでくなぁ…)
ヴィーチェが中心となりリンネが情報を補足、ウルリカが時折不満気にするとミューレが宥める…世界が違えども冬麻が求める一種の『家族の絆』が確かにそこには在るように見えた(リンネは種族が違うもののヴィーチェに近い立場だから従姉妹のように見えたのかもしれない、と密かに冬麻は思う)
(…助けなきゃな、ヴィーチェの知り合いみたいだし…リンネも悪い人じゃないってのはよくわかった。あの人も…助けたいのに手が届かないもどかしさに苦しんで、どうしようもなくてヴィーチェのところまで尋ねては来たものの監視されていたから………白刃を振り降ろすしかなかった、か)
自然とリンネを捉える冬麻、異世界なのに日本人のような名前と日本刀を巧みに操るその姿は剣術少女と言っても差し障りのないように思えた。
服装は白を基本色としたロングコートを思わせる衣類に立派な装飾や幾つかの刻印(恐らく魔術による補助)が織り込まれているようで、明らかに騎士の中でも限られた役職持ち、もしくは完全な特注品のように見えた。
着込んでいる上下の衣類もロングコートとの組み合わせにしっかりと合っていて、ヴィーチェ達に対する落ち着いた態度と口調からではとても先程まで戦闘行為をしていたばかりとはとても思えないと冬麻は静かにリンネを見続けていた…するとリンネがこちらを振り返り首を傾げる
「…トウマ殿?先程から私を見ているようでしたが………何か?」
「あ、いや…えっと、だな」
「ぬ!?トーマ!妾という女が居ながら他の女に色目を使うとは何事じゃ!!」
「使ってねぇよ!?何言ってんだアンタ!」
「そうだよ!ヴェルは何言ってるんだよ!トーマは大きいのが好きだからリンネのを確認してたんだよね!!」
「お前が何言ってんだ!?誤解を招くような事を言わないで下さいませんかねぇ!?」
気のせいかリンネが両腕で隠すように身じろぎしつつ頬を赤くした…これって勘違いされてるよね!?
そして………
「うぅ………ぐすん」
「ミューレ!?違うから!」
「いえ…気のせいか、私の存在感がイマイチ目立たない気がして…そしたら自然と涙が………」
「そっち!?」
「それに私…ウルより歳上なのにウルより小さくて…」
「戻ってきて欲しくない本題に戻ってきちゃった!?いやいや、ミューレ?しっかりしようか!女性の魅力ってそこだけじゃないから!」
「うぅ………ぐすっ、じゃあ…私の魅力ってどこですか?」
「………!」
(出会って一月も経って無いのに、難問投げつけられた!?)
「ほほぉ…妾も聞きたいのぅ?トーマの口から是非!」
(……こいつ…面白がってやがる!どう答えても引っ掻き回す気だな!?)
「私も知りたい!母様からは『男なんてウルのをちらつかせたら一発だから心配要らない』って言われたんだけど…トーマは他に何があればいいの?」
(ウルリカの母親は何教えてんだ!?娘が襲われたらどうす……襲われたら………あぁ、間違いなく返り討ちにしちゃうなぁ…うん)
「………あの、トウマ殿?」
「はっ!?な、なんだろう?話の続きか!?」
(いかん!落ち着け俺!あの三人に掻き回されるな!今は真面目な話を…!)
「トウマ殿は…私を一人の女として見てくれたのですか?」
(唯一の(※ミューレが錯乱しているため、ミューレを除いた中で)良識人が悪女に染められ始めてるぅぅ!!?)
「え…あれ…いや、あのな?」
「………トーマさん…ぐすん」
「トーマぁ♪教えてよ~♪」
「さぁ、トーマ…妾達に教えてくれぬか?ぬしにとっての女の魅力とは…何ぞ?」
「あの…出来れば私も…私にも教えてくれませんか?男性が思う女性の魅力って、どういう……」
迫ってくる四人に抵抗は無意味と自然に悟ってしまった冬麻は意識を………
「………………」
(どう収集つければ良いんだコレ?)
手放したくても出来ない自分に………歯痒くも四人に詰め寄られていた。
約30分近くも詰問された冬麻の心は一種の女性恐怖症寸前まで追い込まれつつも何とか窮地を脱したのだった………
「………そろそろ真面目な話をしよう、な?」
(……あぁ…地球に帰りたい)
〔………………〕
…が、思った以上に冬麻の精神力はかなり深刻だ!!
〔………………〕
〔………《安綱》の付与が終わったから戻ってきたのに…何があったんでしょう?………声をかけづらいです…〕




