第3章『2つの神器』第2話~その頃の彼女達~
…一方、その頃…冬麻の楯が敵の攻撃を防いだ際の爆発が起きた頃…森にある泉では……
「ウル!急いで!」
「わ、わかってるってば!んしょ…んしょ…」
ウルリカは冬麻・ヴィーチェ達と別れて単身、見廻りをしていたところ薬草採取に来ていたミューレと合流(ただし、襲撃者の存在は知らないので森の中でただ偶然出会っただけなのだが……)していた。のだが……
「さっきの爆発、なんだろねミュー?」
もぞもぞ……
「…わかりません、けど。森が…」
「ほっ!っしょ!…ん?森がなに?」
ごそごそ……
「先程からフローレスの森が、ざわついてます……。たぶん、森や大地、風の精霊に害する何かが足を踏み入れたのだと思っていたのですが……」
「うーん?魔物化した動物とか、密猟者……ふっ……とか?」
…………。
「ウル…………いつまで着替えてるのですか?」
「いや~…さらしがなかなか…ね」
「…………いっそのこと、そのままでどうかしら?」
「ひっ!?ま、待ってミュー!?もう終わるからあとちょっとだけ待って!!」
のだが……。
偶然出会った二人は近くにあった水場で汗を流す為(ウルリカは森の中を走り回っていたしミューレはあちこち歩き回っていたので、とても集落まで我慢できなかったようである)先程まで水浴びをして、爆発音が聞こえる少し前に着替え始めていたところだったのだ……。
そして今は……ウルリカの歳にしては育ちすぎたアレが上手く固定できず四苦八苦していた……(ミューレの視線に怯えながら)
……そして数分後……
「お、終わったよ?ミュー……?」
「……」
(……発育の暴力とは、この事よね……毎回、思い知らされて凹みそう……。私のだって、けして小さくないのに…………ぐすん)
「ミ、ミュー?大丈夫?」
「え、ええ……問題ありません。それよりもウル、今の爆発音を調べに行きましょう」
気持ちを切り替えたミューレは、まずは状況確認の為に護衛としてウルリカを随伴させ森の調査に向かうつもりでいた。
それが、族長不在の間に出来る自分の役割だと思っているからである。
そして……
「おー!!もし密猟者が居ても私がミューを守るからね!」
「ええ、ウル……お願いね?頼りにしてるわ」
ウルリカもまた、自分の役割を知っているためかミューレと共に行くのに何の躊躇いも無く返事をしていた。
準備を終えた二人は音のした方向へ、駆け出して行く。
「あ」
「ウル?どうかしたの?」
突如、発したウルリカの声にミューレは反応するも互いに速度は落とさず会話を続ける
「いやぁ~……すっかり忘れてたんだけど」
「?」
「トーマとヴェルもこの森に来てるんだよね♪」
「…………」
一拍の間を置くと、途端にミューレは足を速めていくがウルリカもすぐに速度を上げミューレと肩を並べる
「ウルの馬鹿!なんでそんな大事な事を忘れちゃうの!?」
「えへへ♪」
「褒めてないからね!?判ってないみたいだけど、トーマさんとヴェルが森に来ているのにあの爆発が起きたって事は……二人が誰かと戦ってるってことなのよ!!」
「………………なるほど!今、判ったよミュー!」
「もう!ウルの大馬鹿!早く二人の所に行かないと!もしも、怪我してたらどうするの!?」
「「……ヴェルはともかく」」
「トーマが心配だね!」
「わかったら、急ぎなさいウル!」
「りょーかい!」
そして、ドタバタしながらもウルリカ・ミューレ組も参戦するべくトーマ達の下へ向かうのだった……
キャラの主観が二転三転して、判りづらいかも…………不慣れですみません。
~報告~
毎日、時間を割いてくださる皆様のおかげで…ついに累計PV2200を突破しました!この感じだとユニークは、あと3~4日ぶんぐらいで1000を超えそうです!
ブックマークも二桁になりました!
正直、身に余りすぎて何時反動が来るかビクビク怯えてますよ!?
活動報告に番外編に関して記載をしたのですが……本気でやるかもしれません!
まだタイトル回収はしていませんが……
これからも『ある日、学生は傭兵となって世界を生きる。』を宜しくお願いします!