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お嬢様は冒険の旅に出られるようです  作者: カツオ節のタタキ売り
6/11

旦那様の言語表現力には頭が下がるしだいでごさいます

またしても深夜に執筆しております!作者です!

最初こそ盛大にボケ倒していた本作も、最近はマジメなシーンばかり………

そろそろ暴れたくなってきましたが、まだちょっと我慢です

それでも我慢仕切れず、ちょいちょいはさんでしまう私は悪い子でしょうか(-_-;)

そんな小出しの第6話、どうぞご覧ください!


正直、母さんはもう助からないと諦めていた

だから、最初レイにあの話を聞かされたときは信じてなかった

なんでだろうね、レイが嘘ついたことなんて無いのに



「それにしても、2人には驚かされたよ。私が必死に隠してきたことの大半を見抜かれていたとはね」

「……………うん」

「………すまなかったなハル。本来ならもっと早くに伝えるべきだった」

「………ホントだよ父さん。……だから」

「あぁ、もう隠したりしない。むしろここからが今日本当に伝えなくてはならないことだ」

「うん、治療法だよね」

「あぁ」


そう言って父さんは、どこからか引っ張ってきたキャスタ付ホワイトボードに数枚の写真を貼り出した


「まずそもそもウィルスというものをざっくり説明すると、種類ごとに決まった生物の細胞にずけずけと寄生し、その生物と共存、あるいは一方的に細胞を食いつぶしてしまう、人間でいう金にがめつい悪女みたいなものだ」


………………ちょっと違う気がするけど黙っておこう


「しかしこれらの行為はいかなる場合も、自分が生きていくために必要なことだ。すなわち、厳密には違うがウィルスというのは限りなく生物に近い。人間で例えるなら雌豚だ。奴等は見た目以外は人間じゃあないが、辛うじて人間としての枠内に収まっている」


………………空耳かな、今まったく関係ないはずの雌豚って単語が聞こえた気がしたけど…うん、空耳だよ


「そして生物というのは嘆かわしいことに天敵をつくるものだ。ウィルスもその例にもれず、天敵は存在する。そいつを利用するんだ」

「………でも待って、言うまでも無いけどウィルスって凄く小さいじゃない?それなのに天敵になるような生物なんているの?」

「むう………天敵というのは表現が適切でないかもしれないな。私はただウィルスを殺す働きをする生物が存在するということが言いたかったんだ」


そしたら今までの天敵のくだりはなんだったんだ………最初からそう言えばいいのに………


「まあ言ってしまえばそれは他の種類のウィルスだ、目には目を、人には人を、ウィルスにはウィルスをということだよ」

「それでは、その対CDウィルスとなりうるウィルスが発見されたということでごさいますね?」

「そういうことだ、やはり生物としての強さが大きなものほど同種の中に敵をつくるものだ。人間だってそうさ。よくキャバクラなんかでも他の娘の常連を奪おうと日々浅ましい争いをくり広げているだろう?あれと同じだよ」


……なんで父さんはさっきから的はずれな例えで女性をDisってるんだろう。母さんと会う前にいろいろ苦労してたのかな


「ともかくだ、その対CDウィルス……略してTCDを見つけたは良いが、問題はそのウィルスを培養、つまりは増やすことができないということだ」

「なんで?その対Cで」

「TCDだ」


………………………


「えと、TCDってそんなに複雑な構造なの?」

「いや、ウィルスに大事なのは構造ではなく、何かに寄生させて生かしておくことだ。奴等は生きてさえいれば、自分らで勝手に増えてくれるからね」

「なるほど、つまりその対し」

「TCDだ」


………………………


「あ、ゴホン。つまりその、TCDが寄生できる生物が見つかっていないということてございますか?」

「………いや、見つかってはいるんだが」

「?じゃあそれをつれてくればいいだけじゃない」

「いや、すぐにはつれてこれないんだ……………………………地球には存在しないのでな」


「「………………………はあ?」」

「………………待ちなさい」


訳がわからずレイと顔を見合わせていると、父さんはホワイトボードから1枚の写真を取ってきた


「2人は、先月のこの新聞記事を覚えているかい?」


これは、オーストラリアに小型の隕石と思われる物体が墜落したときの記事だ。幸いにも死傷者は無く、それゆえあまり大きな話題にもならなかったが………


「これがどうかしたの?」

「記事には書かれていないが、実はその隕石の内部から植物の種子が見つかったんだ。それは、現在地球上では発見されていないものだった」

「へえ~、地球以外の星にも植物ってあるんだね。確かに結構スゴイ発見だけど、それが?」

「植物も生物だということを忘れてないかい?」

「………………………!」


ということはまさか!


「そう!対CDウィ……あ、TCDはなんと!その種子から見つかったものだったのだ!」


「「……………………………」」

「……………………………」


………せっかくの見せ場が台無しである


「…なるほど。培養しようにも寄生できるのがその現在ある種子だけとなると、無理がありますね」

「ああ。それに研究員が観察中にやらかして、なんとか生き延びていたウィルスも飛散してしまった」


さらっとヤバいことを!


「じゃあどうするの?そのTCDも植物も無いんじゃ結局ふりだしじゃない!」

「いや、それらが存在するというのが分かっただけでも大きな収穫だ」

「でも地球に無いんじゃ調達できないじゃん!」

「……確かに地球には無い」

「だからぁ!……え?」


そして父さんは少し微笑んで、何もためらわずに言った


「だが宇宙にはあるぞ」

「!?」


まさか………


「父さん、まさか………」

「旦那様、もしや………」


そんな、でもホントに………


「………そのまさかだ」


でも、どうして父さんが………


「………想像の通り、近々シャトルの打ち上げを予定している。目的はウィルスサンプル及びその被検体となる植物の確保。………そこに私も同行することになった」

第6話を読んでくださった方々!ありがとうございます!

ちょっと短くなってしまったでしょうか?

申し訳ありません


それにしても、この娘にしてこの親あり

相変わらずお父さんはなかなかにいい味を出してくれます(笑)

さて、そんなお父さんは宇宙へ飛び立とうとしているようです

この辺りから、タイトルと繋がって行くということはもうお気づきですね

それでもごめんなさい!あと1話挟ませてください!

もうあとはこの峠を越えるだけです。

それでは、第7話でも!よろしくお願いします!


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