6 冒険者
案内役を受けてくれた兵士さんと共に街の主要施設を回って行きなんとか場所を覚えた僕は最後にお金を稼ぐ拠点となる冒険者ギルドへと足を踏み入れました
『私の案内はここまでです、ここで暫くの間生活する拠点となる宿屋などの情報を聞くといいですよ。』
「ありがとうございます、飲食店などは屋台も多くて正直驚きました。」
『武器や防具を整えるときは基本的にギルドの管轄のところへ行くのがいいですよ、中には凄腕の方もみえるそうですが目利きの出来ない人が管轄外で購入しまともに使えなかったという話も聞きましたからね。』
お気をつけてと注意を受けた僕はカウンターへと向かいました
ありがとう兵士さん
あ、名前聞いてなかったな、まぁいいかどうせ僕なんかの事記憶の片隅にも残らないだろうし
「すいません、ここで冒険者登録が出来ると兵士さんに教えて貰ったのですけど。」
僕はカウンターに立っている背の高いお姉さんに話かけました
『あら、坊やが冒険者?やめておいた方がいいと私は思うのだけど・・・』
「ここで冒険者が出来なければ僕はスラムの住人になるしかありませんので・・・」
しまったという顔をお姉さんがしました
「気にしないでください、出来る限り無茶はしないようにしますから。」
『そう、冒険者は冒険をしちゃダメなの、これを心に留めておいてね。』
「わかりました、丁寧にありがとうございます。」
『それじゃあステータスを測っていくからこのボードに触れてもらえるかな?』
お姉さんの言う通りにボードに手をかざすとカードが一枚出てきました
『このカードが君のギルドカードになるわ、次から自分のステータスを更新したい時はこのカードをここに挿してまた手をかざしてね、そうするとカードが書き換わるわよ。』
凄い技術だなと感心していると僕のカードを見たお姉さんが顔を青ざめさせながら
『き、きみ、こ、このステータス・・・』
「把握してます、大丈夫ですよ、なんとか頑張っていきます。」
『そう、理解してるなら大丈夫・・・とは言えないわねこのステータスは・・・』
ちょっと待っててとお姉さんに言われたので僕は待っていると
『これ、よかったら使って?』
少し使い古した見た目のナイフを僕に差し出してきました
お姉さんもしかして貴女が女神さまですか?