39 帰還?
ギルドを後にした僕たちは少し話をしながら武器屋へと向かっていきます
「そういえば遙に聞いてみたい事があったんだけど、魔法創造で地球に帰れる魔法とか作れたりしないの?」
ふと疑問に思った事があったので遙にそう尋ねてみます
『えっ?あっそういえば考えてもいなかったよ・・・』
「急ぐわけじゃないから気にしなくてもいいけど遙がもし帰れるなら帰るのも手なんじゃないかなって思うんだ、帰れるなら家族に会いたいんじゃない?」
『そう、だね、でも転生者って事はあっちの私は死んでるって事だから・・・』
遙が悲しそうにそう言います
『でも家族に会えるなら会うのは私はいいと思うわよ?むしろ、マサト達の世界が私は気になるわね』
「そういえばレキシーはこの世界の生まれだったね、僕たちの世界はここと違ってもっと大きな建物とかが沢山あるんだよ」
『私からしたらそっちのほうが驚きなんだけど・・・』
そう言われてみると僕等の世界についての話をあまりしてこなかったな、なんて考えていると
『うーん、時間はかかりそうだけど・・・いけるかも・・・』
チートって凄いはっきり分かりますね
「もし魔法が完成したら一度帰ってみる?」
『うん、帰りたい、でもどうせなら雅人くん達のクラスの人も送ってあげたいな、帰りたい人絶対いると思うんだ・・・』
遙によると魔法創造は時間経過で魔法の難易度に応じて魔法が構築されるそうです
ゲームでいうダウンロードやインストールの要領で進んでいくそうな
時間ははっきりとは言えないらしいけどおおよそ1ヶ月以内には、という事なのでこれからの目標は魔王を討伐に向かったクラスメイトを助けつつ地球への帰還の目処がたったら帰還するという感じで行く事になりました
そんなこんなで話をしているうちに武器屋に到着したので武器を購入します
念のため再度鑑定をして合っていることを確認して、お金を渡します
『おう、兄ちゃん金の用意が早いじゃないか!そんなら俺も少しサービスしてやるよ!このナイフあんたらで使ってくれ!』
そういって3本のナイフを渡してきました
鑑定してみると
ディスマントルナイフ
扱いやすい解体用のナイフ
解体用のナイフのようですね
「いいんですか?」
『そのナイフは俺の試作品でな、解体用に作ってみたんだが俺はもう魔物を長い事倒してないからな!使い心地を今度聞かせてくれると助かる!』
「なるほど、そういう事なら有り難く使わせてもらいますね!」
『おう!そっちの嬢ちゃん達も持っていくといい!』
そういって二人にナイフを渡そうとします
『ありがとう、おじさん!』
遙は普通に受け取ったのですが
『あ、私は、武器が持てないのよ・・・』
レキシーはスキルのせいで武器が持てないのでさすがに持てないはずですが・・・
『え?持てた?な、なんで?』
おじさんがレキシーを見てきょとんとしています
『よ、よく分からんがよかったじゃないか』
レキシーのオンリーシールドを鑑定してみる事にします
オンリーシールド
盾以外の武器を持てなくなる
VITが高ければ高いほど重い盾を持てるようになる
武器を再鑑定します
武器
戦う為に作られた物
作者が意図して武器以外の用途を考えながら作れば
それは武器ではなくなる
つまり解体用のナイフと鑑定に出たからレキシーは持てたという事でしょうか
『レキシーちゃんよかったね!』
「とりあえずおめでとうでいいのかな?」
『え、えぇ・・・』
困惑した様子でレキシーは返事をしました
「と、とりあえず帰りますか?」
『えぇ、そうさせてもらえるかしら・・・』
その後は何事もなく宿屋へと戻りました




