26 異変の前兆
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刀を扱う事が出来るようになってから半年ほどの時間が過ぎたころ、この国で大きな動きがありました。
それは、勇者の存在の発表、そして魔王討伐のためにこの国が立ち上がり勇者へ支援を行うことが発表されました。
僕からすれば既に知っている事ではありますが、今まで誰も知らなかったのには驚きました。
そんなある日、僕のいる宿屋に誰かが訪ねてきました。
『すまない、ここに久世雅人君がいると聞いて来たのだが・・・』
彼はたしか佐藤くんでしょうか?
「はい、あっ、佐藤くんでしたよね?お久しぶりです。」
『よかった無事のようで、最近王国から発表があったから分かっているとは思うけれど、僕達は魔王の討伐に行く事になったんだ、もしかすると会う事が出来るのが最後になるかもしれないと思ったからこうして会いにきたんだ。』
佐藤くんはそう言いました、彼は自分の行おうとしていることが危険なことだと理解しているのでしょう
ですがその瞳は決意に満ちている気がします。
『あのとき雅人くんを庇いきれなかった弱い僕等を許して欲しい、あくまでも自己満足かもしれない、だけど、言わずにはいられなかったんだ。』
「僕はあの時僕の事を笑って一緒になって追い出そうとしたクラスメイトの事は正直好きではありません、でも佐藤くんは形だけでも抗議をしてくれた、それだけで十分です。」
『そう言って貰えると嬉しいよ。』
安心したような顔をして佐藤くんがそう言いました
「もし僕に何か協力出来る事があれば言ってくださいね、こんな雑魚みたいなステータスですけど。」
『ステータスが全てじゃないさ、クラスメイト達でも技術を磨いてステータスの差を覆した人もいたんだ、技術を磨けばある程度のステータスの差なんてどうにかなると僕は思うよ。』
「そうですね、じゃなければ僕は今頃ゴブリンに負けてこの世にいないでしょう。」
『それも、そうか。』
ちょっと苦笑いしているみたいです皮肉だと思われたのでしょうか?
「あぁ、嫌味のつもりはないですよ、今は仲間に恵まれてレベルアップも目前になってきましたし。」
『雅人くんレベルアップは絶望的だって言われていなかったかい?』
「パーティのおかげで毎日10匹以上のゴブリンを倒す生活をもう1年半はしてるんですよ?あと少しで、レベルアップするはずなんです。長くてもあと1年以内には」
現在の時点で1人頭で2000匹換算倒して来ました
10匹以上とは言いましたが最近では素材に拘らずに15-20匹を倒すようになりました。
とにかく安心したいからです。
前に、フォレストウルフに出会った時に命の危険を感じました、幸い遙が匂い玉を投げてくれたおかげで僕は怪我ですみましたがフォレストウルフが数匹現れた時の事も考えると今のままでいるのはリスクが高いです。
『ゴブリンか、そういえば聞いたことはあるかな、銀色に輝くゴブリンの話を』
初耳ですね?
「いえ、聞いたことはないですね。」
『最近一部の国などで強い魔物が出現して、被害が多く出ているのは知っているかな?』
「えぇ、それくらいは。」
『ごく稀に銀色に輝く魔物がいるらしいんだけど、倒すためには魔物の中にある核を砕く必要があるらしいんだ、だけどその魔物に攻撃をして倒せなかった場合、もう同じ攻撃でダメージが与えられなくなるらしいんだ。』
「恐ろしい魔物ですね・・・」
『銀色のゴブリンもこの能力を持っているらしいから出会ったら気をつけて欲しい。』
「ありがとうございます、こういった情報はあると助かります。」
『ただ、倒すとレベルが上がるらしいけど実際はどうなんだろうね・・・それじゃそろそろ僕は行くとするよ雅人くんも頑張ってくれ、僕も出来る限り頑張ってくるよ。』
「分かりました、佐藤くんも頑張ってください、今度ご飯でも行きましょう。」
『そうだね、ご飯を今度食べに行かないといけないから死ねないな、お互い頑張ろうか。』
それじゃ、と佐藤くんは帰っていきました。
おそらく僕が無事に生きている事に安堵したのでしょうか、少し嬉しそうな顔をしていました。
それにしても銀色の魔物、レベルが上がるなら一度だけ挑んでみたいです。
ですが最近は何故か森にゴブリンが増えているのでゴブリンに困ることはないんですけどね。
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