21 後処理、そして
フォレストウルフから上手く逃げ出す事に成功し、街へと僕たちは帰ってきました
『いきなり目の前にウルフが現れたときはかなり焦ったけどよく冷静に判断出来たわね?あのステータスなのに』
「ウルフに匂い玉投げれば逃げれる事は知っていたので精神的な余裕があったからでしょうね、対策無しだったらかなり慌てていたと思いますよ?あとぶっちゃけて言うと、一度手合わせしてみたい気もするんですよね、無謀だとは思うんですけど」
『気持ちはわからなくはないかな・・・』
そんな事を話ながらギルドへ報酬を受け取りに向かうと
ちょうどアナさんが受付にいたので素材を見てもらいます
『討伐証明部位三匹分と素材持ち込み二匹分、素材の状態はそれなりにいいみたいだから討伐報酬の銅貨40枚と素材で10枚、それと薬草が4束で銅貨4枚ね、完全に半分ずつ分けるなら銅貨14枚と大銅貨4枚で渡すけどどうする?』
元々半々のつもりだったのでそうして貰えると楽なのでお願いしましょう
「それでお願いします。」
『はい、じゃあこれが報酬ね、お疲れさま。』
『あっそうだ、マサトくん今って少し暇だったりするかな?』
「えぇ、大丈夫ですよ、何かあったんですか?」
『大したことじゃないんだけど前マサトくんがギルドに来た時、登録出来なかったらスラムに行くしかないって言っていたわよね?』
「そういえばそんな事も言いましたね」
『本当はね、この国のスラムは滅んだはずなのよ、全員が仕事をして今では普通の生活しているはずなの、なのにスラムに最近人が居るって話を聞いてね、危害は加えてこないらしいから一度見てきてもらいたいの、今ちょうどこれそうな人達がいないからお願い出来ないかしら?報酬は大銅貨1枚よ』
「分かりました、ではスラムへ行ってきますね。」
一応気をつけてね、とアナさんに見送られ僕はスラムへ向かいます
スラムはギルドから近い場所にあり、スラムは全体的に薄汚れていてなおかつ空気も悪いところです、あまり長居したくないのでささっと探索してしまいましょう
するとスラムへ入ってすぐに少女に声をかけられました
『あの・・・もう三日ほど何も食べていないんです・・・何か、食べ物を、いただけませんか?』
「あれ?日本語?」
『えっ、日本語わかるんですか・・・?』
どこかで見たことあるような少女がそこにいました




