20 役割分担
前回ヒロイン出しましたが、合流は1-2話後の予定です。
昨日、レキシーという少女が仲間になり、パーティとしての僕の活動が今日から始まります
朝ごはんを軽く食べ、ギルドへ向かいます
ギルドに入ると既にレキシーが待っていました。
「レキシーさん、おはようございます。」
『マサトこそ、おはよう。』
「今日は早速ゴブリンを狩りに行こうと思うんですが、準備は大丈夫ですか?」
『えぇ、もちろんよ、いつでも行けるわ。』
お互いに準備が出来ている事を確認し、森へと向かいます
森へと向かっている途中で役割について決めようと思います
「僕がゴブリンにトドメを刺すというのは基本ですが、レキシーさんは盾を攻撃に使うことは出来ないんですか?」
『た、盾で攻撃?盾って守るものでしょ?』
レキシーは僕にそう尋ねてきます
「盾でもそれほどの大きさであれば、思い切り頭に振り下ろしたり正面からぶつかればかなりいいダメージを与えられると思うんですよ。」
『なるほど、試した事はないからやってみる価値はあるわね。』
「それと、基本的にレキシーがゴブリンの攻撃を受け止めてください、出来ればゴブリンが仰け反るように相手の攻撃に合わせてくれるとやりやすいと思うのでお願いします。」
『えぇ、相手の攻撃に合わせて押し出す感じでやればいいのよね?』
僕は盾を扱ったことがないのでうまく言えませんがおそらくそれでいいでしょうか
「おそらく、そんな感じだったと思います、あとは練習していきましょう。」
『えぇ、分かったわ。』
少し話している間に森に辿り着きました
話はここまでにして気を引き締めて行こうと思います
「そろそろ、周りを警戒しながら行きましょうか。」
こくん、とレキシーが頷いて来たためここから言葉を発せず探索していきます
薬草を見つけたらレキシーに周りを警戒してもらいながら僕が採取といった感じで進んでいくと、今日の一番の目的であるゴブリンを発見しました
ですが、ゴブリンもこちらに気付いているみたいで棍棒を手に持ちこちらへ近付いてきます。
僕は小声で
「レキシーさん、頼みます、僕は隙を突いてゴブリンを倒します。」
『了解したわ。』
僕はそう言うとレキシーの後ろへ行きゴブリンの隙が出来るまで待ちます
グギャァ!という声とともにレキシーの盾からいい音が鳴り響きます
レキシーの盾に攻撃を阻まれたゴブリンは腕を浮かせ足も片方しか地面につけていません
今が好機と僕はレキシーの横から飛び出し、体勢を崩したゴブリンの顔目掛け攻撃を仕掛けます
「一閃!」
今日は見事にゴブリンの両目を潰す事に成功しました
『やったの?』
「まだです、これで!」
ゴブリンの心臓に思い切り突き刺し息の根を止めます。
周りに何もない事を確認し、ゴブリンの討伐証明部位を剥ぎ取り、袋の中にいれます。
「この調子なら数匹はいけそうですね、六匹を目処に二匹分の素材を持って帰れるようにしたいですね。」
『思ったよりスムーズにいけてびっくりよ。』
レキシーが嬉しそうにそう言います
「二人になると安定するとは思っていましたけど、想像以上ですね。」
その後も一匹だけでうろついているゴブリンを狙って確実に倒していきます
そして、ゴブリンを五匹倒した時に、問題は起こりました。
『グルル・・・』
僕は初めてフォレストウルフに出会ってしまいました。
幸い、匂い玉は持っているので対策は万全ですが、手合わせしてみたい気持ちもあります
「レキシーさん、匂い玉は持っているので多分、逃げられるはずですが、どうしますか?」
『安全第一ね、今日は逃げましょうか。』
「了解です、行きますよ!」
匂い玉をフォレストウルフいるほうへ投げつけるとフォレストウルフは逃げるように森の奥へと消えていきました
僕たちもゴブリンの死体を出来るだけ持ち、帰ることにしました




