18 異なるハードさ
今日は一本です。
ギルドでアナさんと言い合いをしていた少女と流れでパーティを組む事になった僕たちはまずお互いのステータスを把握するために一度酒場で話し合う事にしました。
酒場でお酒の代わりに軽食と飲み物を注文し、待っている間にお互いのステータスを見せ合いました。
僕のステータスは流石に変動していなかったようで少女は早まったかな?と呟いていました。
そして次に僕は少女のステータスを見せてもらいました
名前
レキシー
職業
盾使い
ステータス
HP 50
MP 12
STR 1
VIT 20
DEX 2
INT 1
LUC 1
スキル
ハウル
ウェポンブレイク
シールドバッシュ
オンリーシールド
ハードモード
「こ、このステータスは・・・」
『な、何ですか?あなたのステータスよりはマシだと思うけど・・・』
「ぼ、僕の求めていたステータスそのままですよ!」
『えっ?』
「僕は攻撃でゴブリンは倒せるんです、だけど二匹以上だと多分歯がたたないから、不意をつかないと駄目なんです!二体までならなんとかなるとは思うけどそれ以上いた時が困るんですよ!」
僕が声を荒げながら言うと
『と、言うことはあなたは私に盾使いとして戦って欲しいっていう事ね?』
「そういう事になりますね、ちょっとテンションが上がってしまいました・・・」
気にしないで、とレキシーは言うと
『ただ、私のスキルのオンリーシールドってあるでしょ?このスキルのせいで私は武器を装備出来ないの、ナイフですらね・・・』
「なるほど、だから採取に行くわけにもいかない、だからアナさんに止められていたんですね。」
『けど悪いことばかりでもないんだけどね、このスキルはデメリットが大きい代わりに盾はVITに合わせて装備出来るの、だからSTRが少なくてもこの盾を扱えるんだ、だけど武器何も使えないのが本当にデメリットでしかなくてね・・・』
「なるほど、だからそんなに分厚い盾を持てるんですね。」
『そうなの、ゴブリンの攻撃なら余裕で耐えられるはずだから、守りは任せてちょうだいね。』
「わかりました、それとハードモードについて何か知ってますか?」
『いいえ、私はただレベルが上がらなくなる呪いみたいなものとしか教えてもらってないわ。』
それなら、と僕は知っているハードモードについて教えてあげました。
『軽く100倍・・・?一体何匹のゴブリンを倒せばいいのよ・・・』
「おそらくですが2000から3000匹ですね。」
『私、頭痛くなってきたわ・・・』
「僕もですよ・・・でも頑張れば3年ほどで上がるはずです。」
『3年、か。』
『3年で大きく変われるかもしれないなら賭ける価値はあるって事ね?』
「僕としてもレベルアップに全てを賭けているので安定して倒していきたいんですよね、無理して死んでは意味がありませんし。」
毎日6匹倒せれば3年ほどで二人ともレベルがあがるはずです。
最悪死体を諦めれば数はこなせる可能性はあります。
よし、と覚悟を決めたようで
『それじゃあ明日からパーティとして活動って事でいいかしら?』
「こちらこそ、よろしくお願いします。」
武器の持てないタンクであるレキシーが仲間になりました。
レキシーは人類の守護者という意味を持つそうです。
ちなみにレキシーはヒロインではありません。
信頼おける仲間枠だと思って貰えるといいです。
次回ヒロイン視点の小話を投稿しています。




