17 パーティ
ギルドで一休みしてMPも回復したおかげで体調は元に戻ったのでゴブリン討伐へ向かいます
30分ほど森の中を探索しているとゴブリンを発見しました、二匹固まっているようですがこちらの位置はばれていないようなので慎重に近づき首に思い切り薙刀を突き刺しました。
『ゴギャ・・・ゴボァ・・・』
力ない声を上げながら一匹のゴブリンの無力化に成功しました。
『グギャ!!グギャアアアアア!』
仲間を倒された事に怒りを露わにするゴブリン
僕が薙刀を引き抜こうとしたときにこちらへ手に持っている棍棒を振りおろしてきました。
「くっ!」
引き抜いた瞬間に柄の部分で反射的に受け止める事には成功しましたが体勢を崩してしまい、またゴブリンが攻撃をしようとこちらへやってきます。
「グギャ!」
もらった!と言っているような雰囲気でこちらへ棍棒を振り下ろすゴブリンに僕は一か八かスキルを使って反撃を試みます。
「一閃!!!」
鋭い横薙ぎによりゴブリンの手から棍棒が落ちました
これを勝機と捉え一気に体勢を整えゴブリンへと向かいます。
「グ・・・ギャ?」
倒したと思った相手が生きてるだけでなく自分の持っていた武器がどこかへ行ってしまった事に疑問を感じたゴブリンは情けない声をあげながらこちらを見つめています。
武器を拾う様子もないため距離を詰め心臓目掛け一突きします。
「グギ・・・」
倒したことを確認した僕は二匹のゴブリンを持ち帰る事はできないためゴブリンの討伐証明部位である両耳ともう片方の状態のいい死体を持ち帰る事にしました。
もしこれが同時に二匹相手にすることになっていれば負けたのは僕かもしれません。
やはり仲間が欲しいところです。
帰り道は順調で、ほかの魔物に出会う事もなく街へたどり着きました。
ギルドへ報酬を貰うために向かうとカウンターで何やら言い争いが起こっています。
『な、なぜ登録出来ないのですか!』
『流石にね、武器を装備出来ない人が魔物と戦うなんて危険な行動を許すわけにはいかないのよ、貴女のためでもあるの。』
『でも私は体力には自信があります!簡単には死ぬ事は無いはずです!』
『せめて、パーティを組んでくれる人を見つけてくれれば許可しなくはないけれど・・・』
『でも貴女もハードモード持ちなのよね?レベルが上がる前に死にかねないわよ?』
『も?もってどういう事ですか!』
「あっ」
『あっ』
思わず目が合ってしまいました。
アナさんが僕のことを女の子に紹介すると
『ふぅーん・・・じゃあ私がこの人と組めば登録してもいいんじゃないんですか?仲間を作るのに抵抗はないのですよね?』
「僕としては防御に秀でた人なのはありがたいですけど正直贅沢言える立場ではないですし一緒に戦えるのであればお願いしたいです。」
『はぁ、仕方ないわね・・・』
とアナさんが言うと女の子にギルドカードを発行し、渡していました。
『ただし、マサトくんとのパーティが解消されたらそのギルドカードは無効、マサトくんもそれにかこつけて変なこと要求しちゃだめだからね?』
「「分かりました。」」
流れでパーティを組む事になりました。




