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まんなか

 8月16日(火) 晴れ


 探検&観察、、、、

私は毎日ずうっと、繰り返している。


 時間があれば(っていうか、時間ありすぎなので)、

トラムに乗って街中へ出かけて行って、勇気を出して、

ちっちゃなカフェに入ってみたり、

ちっちゃな雑貨店に入ってみたり、

ちっちゃなパン屋でパンを買ったり。

「ちっちゃな」トコに入るには、チョット勇気がいる。

イヤ、かなりの勇気がいる。

キチンと挨拶をして、にっこっとして、欲しいものを伝えられれば、大丈夫。

大丈夫なんだけどね、勇気がいるのです。


 ひとつひとつのこと、

日本にいたらいつもなにげなくやってきたことを

ココで同じようにしようと思うと、なんだかすごく新鮮だったりする。

ハードルが高く感じたり、勇気が必要だったり。

 だから、家から一歩でるときは、

私にとってはいつも探検状態!


 そして自分の周りを観察もするけれど、

自分自身のコトも観察することが多くなったような気が。

 あぁ、私って人にどう見られているのか、これまですごく気にしていたんだなぁ。とか。

あぁ、いま私、気おくれしてびびってる。。。とか。

ホントはなぁんにも、できないんだなぁ。。。とか。

なんで、こんなに中央駅に毎日のように行っちゃうんだろう?

→はっ!雑踏がっ、人の勢いがっ、恋しいんだっ!とか。


 あんなに苦痛だった、長年の通学通勤ラッシュの人いきれが、

今や恋しいなんて、チョット笑えちゃう。

 人恋しいんだけれど、ホームシックはまだない。

いつかそんな日が来るかもしれないけど、まだぜんぜんだ。


 私は、じぶんの生まれ育った街を早く出たかった。

高校生の頃には、できる限り早く実家を出て、1人暮らしをしたいと思っていたけど。

実家は、東京。大学も東京。勤めた会社も東京。

そして安月給とくれば、自立して生活してみたいんだというこじつけの思いは、現状を超えない。


 ずっと、愛されて大切に育ててもらったと思う。

時には過保護な程に。

私も、両親のことを大事に思っているし、感謝している。

でもずっと前から、家族の中で1人浮いている感じがして、実は居心地が悪かった。

故郷も大事に思っているはずなんだけど、なぜだか落ち着かなかった。

そのことに、ココに来てはじめて気がついた。

ココロが軽いから。

たかししか身寄りがいないんだけど、ココロが軽くて。

探検中なんだけど、ココロが軽くて。

 

なぜ?なんで?なんでだろう?


 チューリッヒの街中は、今の季節バルコニーや花壇の花々に彩られて、とても華やかだ。

そのまた中心には、名だたる銀行や老舗チョコレート店、デパートが立ち並ぶ。

建物はどれも威厳があって神々しく、美しい。

中心を少しはずれたら、チューリッヒ湖が見えて、そのずっとずうっと奥には蒼く山々が見える。


 どこを撮っても絵になるトコだよ、チューリッヒ。

ココ絵葉書みたいっ!っとこれまでにも何度も思った。

いま、私は絵葉書の中に住んでいる⁉︎

でも、なんか、真ん中な感じ。

観光客と住民の、まんなか。


 私は今、まんなかだ。

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