6/8
5 四天王撃破!
「魔王様!」
「どうした!」
魔王は、いらだっていた。
勇者は、自ら先陣に立ち、剣と魔法で魔王軍を攻め立て、人間・獣人・魔族からなる混成軍を率いていた。
砦を次々と落とし、王都や周辺・野生動物からの補給経路を整え、戦後処理として学問所の開設や田畑の開墾をさせているらしい。
その姿に感服し、魔族たちは次々と勇者軍に下ったり、砦周辺に落ち着いたりしているという。
「なぜだ・・・
なぜ、こんな手ぬるいことをしている!
勇者は!」
この期に及んで、魔王はまだ勇者の意図に気づいていないのだ。
国王の真意にも、人間たちの思惑にも・・・
「魔王様!」
また、一人の伝令が飛び込んでくる。
「どうした!?」
魔王は、なにがあっても驚かんぞ!という表情をしている。
「し・・・四天王が・・・
勇者に「説得」によって打倒されました!」
四天王とは、それぞれ「魔法」「剣」「武術」「戦略」に優れた魔王軍最強の将軍たちのことだ。
「勇者になにがあるというのだ!」
魔王はいらだった。
「ええい!
勇者を迎え撃つ!」
魔王は、立ち上がった。