象徴詩『時』
前衛配置される外傷と内傷
奥に藍色の円があり
円の向こう側から橙緑の視見観
窒花瓶のような神が覗いている
メアズネスト周期表では
死齢1.7
微かに黒泪に淡く見える
区画化し蟠る弦の蹲る
青銅の星に着込んだ
浸透性キリキウム
共鳴吸収
神挽き器
白光のミンチリンチ
細かく励起発光する
怪異膿胞
希釈した昨日と今
希薄恐怖症の剥製
陳列棚
毛皮と骨と鱗
木と石と風
水と土
零を重ね
過ぎ去る未来に置いていかれる
範囲仮説に うろつき
すぐに側にいる
群がる節円動物が
青黒い火炎を喰らう
赤い赤い病疹が浮き上がり
この部屋に昨日がやって来る