3話 自己強化
不定期で更新しようかと思ったけど、なんか書いてて楽しいから毎日とは言わないけど、頻繁に更新できるように頑張ります。
『プレイヤーホーム』それはプレイヤーごとに設けられた個室だ、高さや広さは自由に設定でき、俺は大型アバターなども作るため、結構広めに設定している。
始まりの街の広場から逃げてきた俺は、直ぐ様ホームに戻ると、リアルアバターを強化することにした。
理由は俺が、アバターメーカーであると悟られないために普段はリアルアバターで過ごそうと思ったからである。
女神はノーコストアバターだと言っていたが、どこまで強化できるのか。
俺はアバター情報を開いてみた。
名前:島崎正作
レベル:零
種族;日本人(人間)
職業:学徒
性別:男
武器:素手
戦法:無
能力:無/無/無/無/無/無/無/無/無/無
技能:創造/無/無/無/無/無/無/無/無/無
やばいな、何がやばいかと言えば、能力と技能だ、空きスロットが多い、通常アバターには固有能力や固有技能があり、それ以外に能力、技能を増やすことが可能なのだが、一般アバターは三個、レアアバターは五個程度しかスロットがない、スロットがなければ、能力や技能の付与はできないのだが、このリアルアバターにはそれぞれ十個のスロットがある、付けようと思えばなんでも付けられる。
次に俺はカード図鑑を取り出した。
図鑑の最後にマッハアーク、黒神星竜、そして俺のリアルアバターが登録されていた。
恐る恐る、図鑑の絵に触れると、そこからカードが出現した、本当に図鑑から複製が可能らしい。
そこから俺のカードを百枚取り出し、合成する、アバターのレベルは最高で百、そしてレベルを上げるには同じカードを合成しなければならない、よってレベルを百にするには同じカードが合成元と合わせて百一枚必要になる。
俺はカードを合成してレベルを百にした。
次に、職業だ、職業もカード合成で転職できる、その場合転職したい職業のカードを十枚用意して、転職チケットという素材アイテムに変換して、それをアバターに使用する。
俺は図鑑から一般アバター『万能戦士マルチ』を十枚取り出し、万能戦士の転職チケットを生成する。
この時すぐに合成してはいけない、職業チケットを使う際には、武器カードと戦法指南書を一緒に使うことで戦法と武器の親和性を高めることができる、パラメータ的に言えば三十%増しになるからだ。
武器は――――『変幻自在剣・熊』だな、これは以前作ったネタ装備なのだが如何せんこれを付けるにちょうどいいアバターがなく御蔵入りしていた。
戦法は――――『臨・機・応・変』だ、これは説明のいらないぐらい単純なものだが、持っている武器によって戦い方を変えられるものだ。
ちなみに戦法が影響してくるのは技能で、覚えられる技能の幅はこれで決まる、そして『臨・機・応・変』はすべての技能が習得可能、ただし武器を変更しなければ使えないのだが『変幻自在剣・熊』には剣、銃、爪、鎌、槍、熊のぬいぐるみの六形態が存在し、プレイヤーの意思で自在に変化させることができる。
変幻自在剣にはいくつかシリーズがあるのだが、それは追々話すとして、次に能力だ。
能力は、所謂特殊能力というやつで戦闘以外にも役に立つ力だ。
俺はカード図鑑から十種類の能力を選んだ――――今気がついたことだが、アバターカードだけじゃなく、転職チケットや戦法指南書、能力付与アイテムや技能習得アイテム、それから染色アイテム、固有部位移植アイテムなども複製が可能らしい、どちらかといえばクリエイターとしての能力のようだが、これで合成が楽になる。
俺はそれから試行錯誤してようやく形となった俺のステータスを見た。
名前:島崎正作
レベル:百
種族;日本人(人間)
職業:万能戦士
性別:男
武器:変幻自在剣・熊
戦法:臨・機・応・変
能力:サモン・ベアー/超再生/必中/心眼/神速/金剛力/体力増強/魔法無効化/暗視/空間転移
技能:創造/武装乱舞/剣術/槍術/射撃/変わり身の術/人形操作/物質硬化/特殊罠生成/煙幕
中々良い感じに仕上がった、特にサモン・ベアーこれはコラボキャラ、熊本県のゆるきゃら『クマもっと』の特殊能力で、このキャラは「もーっともっと、クマもっと」と言いながら小熊アバターを召喚して、団体で戦うアバターだ、そして熊と名のつくもの、熊の形をしたものならなんでも増殖できる、つまり変幻自在剣・熊も増やせるのだ、ただし戦闘中に限る。
このサモン・ベアーを使用して以前依頼されて作ったアバターは、熊のぬいぐるみを持った幼女キャラで、熊のぬいぐるみを代わりに戦わせるという戦闘スタイルをする、故に俺にもつけた人形操作などを使用しているが、……彼女もここに居るのだろうか?
いや、辞めよう、しばらくはソロでいるつもりなんだし、探すのは後でもできる、とりあえず、今はこれを使って、始まりの街に戻り、知り合いと接触しよう。
このゲームにはさっき見かけた姉と弟と妹、それから高校時代のクラスメイトなども居るはずだ、無事かどうか確認しなきゃならない、恐らくこういう場合は非常連絡掲示板などを見たら、何かしら分かるかも知れないしな。
俺は能力・空間転移を使用し、始まりの街へと戻った。
なんというかステータスとか書くと文字稼ぎしてるようで嫌だなーって思ってたけど他のはそれが仇になった気がするので、今回は書きました。