表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/11

シェイラ・ドナンスタッグ

久々の投稿です。1~8話も少し校正しなおしました。

性的な表現を最後に少しだけ含みます。苦手な方はお戻りください。


「なんだお前、片目隠しちゃってさ。ちょっとそれ貸してみろよ~」

「や、やめて……あっ!」


 夕暮れの公園、独りで砂遊びをしていた少女はいつの間にか集まってきた子供たち数人に絡まれていた。少女は片目に病院で処置されたと思われる眼帯をしていたが、子供たちの一人がそれを強引にはぎ取ると、ガーゼも同時に剥がれてしまい、痛々しく変色して腫れ上がった瞼が晒された。痛みに堪えて恥じるようにそれを手で隠していた少女だったが、やがて少年たちの一人が腕を掴んで無理やりに覗き込んだ。


「うわぁ~。こいつお化けみてえだなあ」

「目が赤いし、きっと夜になると化け物に変身するんだぜ!」

「私知ってるよ、この子、てんせーこじっていうんだよ」

「きいたことあるあるー。親に捨てられた可哀想な子供なんだよなー」

「へー、じゃあお前家族いねぇの? あっはは、カワイソー」


 少女はぎゅっと目をつむって顔を反らし、少年たちの乱暴に耐えていたが、最後の暴言に反応して口を小さく開いた。


「いるもん、お兄ちゃんが…いるもん」

「なんだって? 声ちっさくてきこえねえよ!」

「強くて優しいお兄ちゃんがいるもん……」

「へー、つええってどれくらいー? 俺の方が強いからケンカしたら勝つもんね」

「お兄ちゃんのほうが強いもん!!」


 少女は急に声を荒げて少年たちを睨みつけた。


「うるせえなっ! なんだよお前、生意気だな、俺の方が強いって言ってるだろ!」


 これくらいの少年というものは、自分が誰かより弱いと言われると、極端に逆上する。誰々より弱いというだけで周囲からどれほどからかわれるか知っていて、だからこそ自分より弱い者を痛めつけて、有りもしない力を誇示したがるものだ。声を荒げたこの少年も、もちろん例外ではなかった。

 顔を真っ赤にして少女を砂場に突き飛ばすと、力いっぱいに拳を振り上げて少女の顔面めがけて振り下ろそうとしていた。その時だった。背後から誰かに腕を掴まれて、そのまま体一個分ほど上に持ち上がったあとで、砂場の端へと放り投げられ、無様に転がった。


「おい、うちの妹に何しようとしてたんだお前」


 学生服を着た体格の良い青年が、砂だらけの少年を見下ろしながら言う。


「ヒロ兄ちゃん!」


 目に涙をいっぱいに溜めた少女が、青年の元へと駆け寄った。


「な、なんだよ、コーコーセイが子供の喧嘩に首つっこむなんて卑怯だぞ!」


 口から砂をぺっぺと吐きながらしりもちをついたままの少年が食って掛かる。


「喧嘩だって? 集団で小さな女の子を取り囲んで、暴力を振るうのを喧嘩っていうのか、今の子供は。こういうのはイジメって言うんだよ。それこそ、卑怯で弱いやつのすることだ」

「は、はー? 俺つええし! おい、みんなでこいつやっつけようぜ」


 少年の呼びかけとは裏腹に、他の子供たちは一歩二歩と後ずさっていた。


「あーあ、消毒し直しだなあ。髪の毛まで砂だらけだし」


 青年はそれを気にも留めず、中腰になって少女の腫れた瞼の辺りに付着していた砂と涙を掃いながら眉をしかめた。


「あれ、シェラ、眼帯はどこだ?」


 青年がシェイラの透き通るような金色の髪の毛を指で梳きながら尋ねると、シェイラはおずおずと未だにこちらを睨んでいる少年のポケットを指さした。


「ったく。お前ら、ほんとどうなってるんだよ、親の顔が見てみたいってもんだ。ほら、出せ」


 すでに引くに引けなくなった少年は眼帯の入ったポケットを意固地に押さえていた。これには青年も苛立ちを禁じ得ず、力ずくで奪い返そうと少年の肩を掴んだ。


「いい加減にしろよ。お前ら、怪我をしてる子を虐めてそんなに面白い……か?」


 青年が言葉につまったのは、シェイラがその腕を掴んで首を横に振っていたからだった。

 青年が手を放すと、シェイラは少年に向かって深々と頭を下げた。


「あのね、私も言い過ぎたかもしれないから、ごめんなさい」





「あーあ、眼帯も砂まみれだな。帰りに薬局で新しいの買っていこうな」

「ありがとうね、ヒロ兄ちゃん」


 シェイラは眼帯にふーふーと息を吹きかけた後で、握ったヒロカズの手を大きく揺らした。


「けど、あんな奴らを庇う必要があったのか? シェラ」

「だって、ヒロ兄ちゃんはシェイラのことになるとすぐ怒って怪我するからね」


 なるほど、庇っていたのは自分の事だったのかと、ヒロカズは頬を掻いた。

 ひろしの浄土での名前はヒロカズ。元々彼には名前が無かったが、孤児院に入って間もなく、職員の一人が名づけてくれたらしく一応は気に入っていた。


「けど、驚いたなぁ、あの悪ガキが泣いてシェラに謝るなんてな」

「きっとあの子も悪いことしてるってわかってたんだよ」

「そうは見えなかったけど……」

「そうなのっ!」


 ヒロカズはシェイラの方が自分よりよほど大人な気がして、苦々しく笑った。



 太陽が地平線だけを名残惜しそうに照らす頃、ヒロカズとシェイラは小さな買い物袋を手に、くたびれた看板がぶら下がっている木造施設の前に佇んでいた。看板には『転生孤児院白波の里』の文字。

 

 転生孤児院とは、親が子供を置いたまま転生してしまい、孤児となってしまった者が集まる場所だった。いや、集められるといったほうが正しいだろうか。

 基本的に扶養家族のいる者には転生許可が下りないため、役所に届を出すことなく、子供を自宅で独自に出産・育成し、いざ転生が必要になれば捨ててしまうというケースが増えてしまっていた。浄土での出生届の提出率は80%を切ると言われている。

 ヒロカズも物心がついたころには路地裏に溢れかえる孤児たちとひもじいながらも自由気ままな生活を送っていたが、定期的に行われる一斉検挙の際に捕まり、この施設へと送られたのだった。本来ならちゃんとした屋根のある場所で生活ができるのだから、喜ばしいことなのかもしれないが、孤児の間では転生孤児院は「孤児院風少年監獄」を略して「コジカン」と呼ばれていた。孤児の数は現世の比ではなく、その内情は相当に悲惨なものとなっていることを彼らは知っていたのだ。


 二人が神妙な面持ちで門を潜ると、建物の奥から警棒のようなものを持った男がそれを手元でパシパシと鳴らしながら現れた。


「あらら、いけないね。小学部の門限はとっくに過ぎていますよ。またお仕置きしなきゃですかねぇ」


 シェイラに向けられた男の瞳は、口調とは裏腹に鋭く、淀んでいた。ヒロカズがつないでいた手をそっと離すと、シェイラは何度もヒロカズの方を振り返りながらおずおずと建物の中へ入っていった。

 ヒロカズはシェイラの姿が見えなくなったことを確認した後で、男が無言で差し出していた手の平の上に、紙幣をいくつか重ねた。



「ねえヒロカズ、カネ入ったんでしょ。どう、安くしとくよ?」


 靴を下駄箱へと入れようとしていると、ヒロカズよりもいくらか年下に見える少女がタバコを片手に声を掛けてきた。その風貌はまるで草臥れた娼婦のようで、安物の香水の匂いが鼻を衝いた。


「またか。お前と遊んでやる時間も、そんなことに使う金もないっていってるだろう」

「さっきの、どうせまたあの子かばって監守にカネ払渡したんでしょ。そんなことに使うくらいなら私に頂戴よ。気持ちよくなれるよ?」


 少女が自分の体を指先でなぞって挑発し始めると、ヒロカズはそれをため息交じりにあしらい、バイトで疲れた体を引きずるようにして廊下を歩き始めた。いくつも並んだ小部屋からは喧騒が合唱のように聞こえてくる。鳴き声、下卑た笑い声、争うような物音。


「ヒロ兄ちゃん!……ごめんなさい、シェイラのせいでかんしゅさんに怒られたんだよね?」


 ヒロカズはお腹の辺りに埋まっている小さな頭を優しく撫でると、中腰になって顔を覗き込んだ。


「ううん、平気だったよ。次は気をつけなさいってさ」

「ほんとう? 嘘じゃない?」

「本当さ。それよりほら、夕飯取りにいかないと無くなっちまうぞ」


 ヒロカズがそう言ってもう一度頭を撫でると、シェイラはくすぐったそうに目を瞑った。ヒロカズに促されて小走りに廊下を駆け出したシェイラだったが、すぐに立ち止まって壁のほうをぼうっと眺めていた。


「どうした、シェラ。ああ、ギフテッド選抜か。受けるのか?」


 シェイラの視線の先にあった一枚のポスターには、「第二階級神ドルジェによる、ギフテッド教育施設『神の手引き』選抜要項」と書かれていた。ギフテッド教育施設とは、要するに優秀な子供を集めて英才教育を行う施設のことである。 


「うん、シェイラ、これ受けてみたいの」

「へぇ。でもシェラは賢いから、もしかしたら合格するかもしれないな」

「本当!? 合格したらヒロ兄ちゃん嬉しい?」


 シェイラはヒロカズに飛びつくようにしてぴょんぴょんと跳ねながら返事をせがんだ。


「もちろんだよ。合格すればもっといいところで勉強できるし、将来だってきっと偉い人になれるよ」


 ヒロカズの言葉に、シェイラは実に嬉しそうに微笑んだあとで、真剣な顔を作った。


「シェイラがんばるね。早くご飯たべて、おべんきょーしなきゃ」


 まっすぐに走ってゆくシェイラの背中を見送りながら、ヒロカズは唇をぎゅっと結んだ。どんな形でもいい、この子を早くここから出してやりたい。そう胸の内で呟いた。





「そうだったな、そしてシェラはあれからすぐに見事に合格した」


 シェイラは痛みを宥める様に深く息を吐き出してから頷いた。


「けれど、あの施設……、神の手引きは思っていたようなものではなかったんです」

「どういう意味だ」


 ひろしがしゃがみこんで抱きかかえると、シェイラは少し抵抗をしたが、やがて諦めて力を抜くと、瞳を閉じてポツリポツリと再び語り始める。




「あ、あの。今日からここでお世話になりますシェイラ・ドナンスタッグです。よ、よろしくお願いしますっ」

「ああ、聞いてるよ、君には今夜ドルジェ神に謁見してもらう」

「えっ、神様に会うんですか?」

「そうだ。失礼の無いよう、まずは身を清めた後でその安物の服を着替えてもらう。おい、案内してやれ」


 黒ずくめの男が目で合図をすると、使用人の女性達がシェイラの手を取って浴室へと歩き始めた。

 シェイラは自分の着ている服をつまみながら、送別の際にヒロカズに買ってもらった一張羅なのに、と少しだけ頬を膨らませていた。




「うわぁ、綺麗なおふろぉ」


 天井のステンドグラスには沢山の神様が描かれており、浴槽のへりに立っている天使の銅像が持つ水瓶からは、湯がとめどなく注がれていた。

 シェイラは眼を輝かせながら小走りに広い浴室へと走ってゆくが、すぐに腕を掴まれて振り返ると、無表情な使用人が凍るような視線を彼女に向けていた。


「ご、ごめんなさい。こんな広いお風呂見たの久しぶりだったもので……」


 使用人たちはぺこぺこと頭を下げるシェイラに一瞥してから、シャワーの側まで手を引いた。

 シェイラは頭のてっぺんから爪先まで、隈なく洗われたあとで、凝った装飾がたっぷりと付いた真っ白なドレスに着替えさせられた。使用人たちはシェイラの耳に付いていたイヤーリングに気が付くと、無言でそれを外そうとしたが、シェイラはこれだけは身に着けていたいと必死で拒んだ。

 転居の間際にヒロカズと一緒に洋服を買いにでかけたときに、シェイラは何かずっと身に着けていられるものが欲しいと、珍しくヒロカズにせがんだ。ヒロカズも、いつも気を使ってばかりで我がままをいわない妹分が、初めて自分に甘えてくれたことが嬉しくて、何でも買ってやると大きく出たものの、シェイラが持ってきたのは雑貨屋にあったアクリルのイヤーリングだった。一応、ダイヤモンドを模したであろう形をしてはいたが、その大雑把なカットと鈍い光は縁日の景品を彷彿とさせる粗悪さを含んでいた。ヒロカズはシェイラの手を引いて、ちゃんとした宝石店へと連れていったが、「さっきのがいい」と頬を膨らます仕草の可愛らしさに負けて結局引き返したのだった。


 使用人たちもシェイラの頑固さには呆れ果て、しぶしぶそのままで送り出した。シェイラは彼女たちに丁寧にお辞儀をすると、不愛想な男性の使用人に連れられて、綺麗に梳かれて黄金のように輝く髪の毛をドレスと共になびかせながら廊下を歩いて行った。


「いいか。ドルジェ様にくれぐれも粗相の無いようにな」

「はい、気を付けます。孤児たちのために様々に手を尽くして下さっている神様ですもの、きっと素敵な方なのでしょうね」


 シェイラが天井を見上げながらそう言うと、男は軽く舌打ちをしてそれに答えた。シェイラが首を傾げているうちに、廊下の突き当たりに一際大きな両開きの扉が見え始める。男はそこで立ち止まると声を張り上げた。


「ドルジェ神、シェイラ・ドナンスタッグを連れてまいりました」


 シェイラが胸に手を当てて呼吸を整えている内に、金色の重厚な扉が自然と開き始める。


「さあ、お入りなさい」


 部屋の奥から遠く聞こえてきた声に従い、シェイラは視線を伏せたまま二歩、三歩と進み入り、ドレスの裾を両手で摘まんで、膝を折った。扉が再び動きだしてシェイラの後ろでぴたりと閉まる。


「ふふふ、よくきましたね。顔を上げてこちらにいらっしゃい」


 シェイラは声のする方に向き直ると、立ち上がって歩き始める。声の調子から恐らく年配の男性であろうことは予想がついていたが、現世のフランス様式に似た、絢爛なアンティークの玉座に座るその男は、真っ白なローブを纏った白髪交じりの初老の男であった。指には大きな宝石のついた指輪をいくつもはめ、首元には鳥を模した金の首飾りが下がっていた。


「シェイラ・ドナンスタッグでございます。本日よりお世話になります。また、私のようなものに学習の機会を与えて下さり、ありがとうございます」

「いやいや、こちらこそ感謝せねばなるまい。まさか、あのドナンスタッグ家のご令嬢が私のような者の元に来て下さるとは」

「父の事をご存じで?」


 シェイラが驚いて目を剥くと、ドルジェはニヤリと唇の端を吊り上げた。


「ふふ。本当に何にも聞かされてないのですねぇ。この出会いは実に奇跡的だ。いや、数奇だというべきか。覚えがありませんか?」

「あ、あなたは確か……」


 ドナンスタッグ家は名家と呼ぶに相応しい家系であった。1000年もの間繁栄を続け、巨万の富と権力を兼ね備えていた。シェイラの父、オージ・ドナンスタッグは第一階級神であり、管理局の統括を任される立場にあった。それが、たった数年のうちに没落したことは当時のニュースを賑わしていた。あるスキャンダルを原因に、オージは突然に自害したのだった。他殺、事故等による不運の死であった場合、トクポンは次の当主へと引き継がれるが、自害であった場合は消滅する。もちろん家督を生前に引き継いでおくことは可能だが、オージはそれをしなかった。娘を激しいバッシングの渦中に巻き込みたくないと考えてのことだった。

 シェイラはオージが自害する以前に、眼前の男が度々訪ねてきていたのを思い出していた。


「あのころシェイラ嬢は7つくらいでしたかね。覚えていてくださって光栄の極みですよ」


 ドルジェが家を訪ねてくるとき、オージは一段と険しい表情になるため、シェイラはあまりこの男が好きにはなれなかった。時には二人が声を荒げていることもあった。


「貴方のお父上は第一階級神として、私の福祉事業に対して色々とご指南下さっていた。本当にいろいろと、下らぬ講釈を垂れて下さっていました」


 シェイラの表情が一変する。ドルジェの言葉にこめられた悪意の深さを感じ取り、後ずさる。


「ふふ。私はそのお礼として、彼に贈り物をしたのですよ。ほんの些細なプレゼントです。転生孤児という名のね」

「まさか……あなたが!!」


 シェイラは知っていた。父が転生孤児を「買っている」という根も葉もないスキャンダルによって自害したことを。数年前、雨の中を家の前に座り込んでいた美しい孤児の娘をオージは家の中に招きいれて、衣食を与えた。冷たい目をした娘であったが、幼かったシェラにとっては姉ができたようで嬉しくて、よく彼女の部屋を訪ねては、本を読んでもらったりしていた。それが、数か月たったころ、制服に身を包んだ男たちが突然家に押しかけて、娘と父を連れ去ったのだった。そしてその娘はオージに連日肉体を求められていたと証言した。

 彼女は最初から、ドルジェの指示でドナンスタッグ家に拾われるように仕向けられていた。隙をみてオージを誘惑するように言われていたが、オージがあくまでも紳士的に接っしたため、痺れを切らせたドルジェは娘に嘘の証言をさせたのだった。施設で弟を人質を取られていた娘には、それに逆らう術は無かった。

 オージがこの世を去ったのはその一年後のことだった。全てのトクポンを失ったドナンスタッグ家を支えようと、母は方々に手を尽くしたが、世論を敵に回したくないと誰もが手を貸すことはしなかった。そして、重圧に耐えかねた母はシェイラを残して失踪した。


「君は孤児を集めて何をしているんだ。私欲のためにひどいことをしていないか。偉そうに呼びつけては高いところから見下すようにして物を言いおって、若造が。ふふ、しかしこれはいい。可愛い可愛い一人娘が、転生孤児としてこうして私の元に現れるとは、実に数奇です」


 シェイラは奥歯を強く噛みしめながら男の顔を睨みつけていた。


「さて……。貴女のその高貴な肉体で、未だ晴れぬ積年の恨みを晴らすとしましょうか」


 男が手をかざすとシェイラのドレスが無残にも引き裂かれ、飛び散った。シェイラは悲鳴を上げる暇もなく宙へと浮かされると、玉座の裏にあるカーテンの奥へと吹き飛ばされていった。

 男はローブに手を掛けながら立ち上がると、ゆっくりとカーテンを潜って行った。

孤児院名や施設名は一応検索にかからなかったものを利用しましたが、もし実在の団体で同名の物があった場合直ちに変更いたします。


追記:スキルの登録はPCによって行われる仕様に変更しました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ