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添臥の儀

えーん、えーん…


「泣いているの…」


「泣いてなんかいないぞ。誰だ!母君に言われてきたのか…」


「違うわ。あら、ケガをしているわ。

だいじょうぶ?」

きれいな菜の花畑で出逢った少女が話しかけてきました。


「平気だい。このくらい…」

泣きながらアレクセイが立ち上がります。


「そんな強がりが言えるなら、だいじょうぶね。でも、血が出てるから」

そう言うとその少女はポケットからハンカチを出すと、擦りむいた足をハンカチで結んでくれました。


「これでよしっと、あなたの名前は?私はナターリアっていうの」


「アレクセイだ…」

しぶしぶ名乗ります。


「アレクセイ、ねぇ、もしかして家の人に黙って出てきたの?」


「悪いか!」

アレクセイはプイッ

と横を向いてしまいました。


「やっぱり…。家の人、心配してるんじゃないの」


「心配なんかしてないよ。うるさいだけだよ。」


「アレクセイ、何かあったのね…。

よかったら私に話してみて!誰かに話すとスッキリするものよ、ね?」

少女は心配そうに話しかけます。


「母君がいつもうるさいんだ、あれはダメ、これをしてはいけない、こういうときはこうしろと息がつまりそうだよ…」


「それで逃げ出しちゃったのね。私もね、お父さまにお小言を言われて一方的で嫌になっちゃうときがあるわ。」


「そういうときはどうするんだ?」


「それはね、お母さまがいつもおっしゃるの。相手の立場になって考えなさいって。心配をかけたり迷惑をかけたのはあなたなのだから、まずは謝りなさい。それから、あなたの話しをなさい。そうしたらうまくいくことがあるのよ、ってね。」


「それでうまくいくのか?」

半信半疑にアレクセイが尋ねます。


「うまくいかないときもあるけどね、でも私の話しも聞いてもらえるし、一方的に怒られるよりはいいわ。」


「そっか、そういう方法もあるんだな…」


「よかったら、試してみて。きっと上手くいくと思うわ。」

少女は笑顔でアレクセイの手を握ってきました。


アレクセイはちょっと顔を赤くして、

「おい、いきなり何すんだよ。」




「…下、陛下」


「ああ、女官長か。」


「どうなされました?何かお考えごとでも…」

心配そうに女官長が話しかけます。


「いや、ちょっと、幼い頃のことを思い出していて…、それより何か用か?」


「はい、あの…、ご命令のとおり、例の儀式は今夜、お相手はシャルロッテさまにて準備を進めております。」


「そうか、ご苦労であったな」

ため息をつきながら

、陛下は椅子に座ります。


「本当によろしかったのですか?いくら王太后さまが強くお望みとはいえ…」


「仕方ないであろう。それだけが母君の願いであるのだから。それに、王妃に必ずしもなるとは限らぬしな…」


「陛下、やはり王妃をあの方にとお考えで…。確かに陛下の亡き父君さまの王妃は王太后さまでしたが、儀式は別の妃が勤められましたが。」


「ま、そういう可能性があるということだ。」



その夜、後宮にて儀式が無事行われました。


次から女の戦いを始める予定かも?

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