『一条天皇、寒夜に直衣を脱ぎて速記すること』速記談1034
関白藤原忠実公が仰せになった。帝王は慈悲によって国を治めるべきである、と。
続けて、藤原道長公の娘であり、一条天皇の中宮であらせられる上東門院から、父藤原師実公がお聞きになった話として仰せになった。一条天皇は、寒い夜に速記をなさるとき、わざと直衣をお脱ぎになっていらっしゃったので、中宮が、このようにお寒い中、どうして直衣をお召しにならないのですか、とお尋ね申し上げなさると、今宵のような寒い夜には、国中の民が寒い思いをしているというのに、自分ばかりが暖かい思いをしていいものか、と仰せになった、と。
この話は、一条天皇ではなく、醍醐天皇のものであるという説もあるが、さて。
教訓:暑い昼も寒い夜も、速記の練習を行うのがよい。