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まおうのにっき  作者: 月狂 四郎
9/10

逆襲の誓い

 サキュバスとLINEで繰り広げた喧嘩は誰にも言えませんでした。言えるはずもありません。嗚呼、思い出すだけで顔から火が出そうです。


 あの女の浅薄さを思い出すとはらわたが煮えくり返るとともに、ネット社会でありがちな醜い姿をさらしてしまいました。


 あのスクショをネットで拡散されると思うと……。


 いや、さすがに元配下の者がそこまで品性下劣なことをやるとは……いや、今は敵同士なので、むしろ積極的に拡散しやがるかもしれません。ビ〇グモー〇ーの元幹部だって動画で暴露をしているじゃないですか。そう思うとただひたすらにテンションが下がりました。


 私はネットで悪口を書かれていないか、「魔王 小物」やら「魔王 パワハラ」で検索をしつつ、私に対する誹謗中傷を書き込んでいる奴がいないかを探し始めました。


 見つけたらもちろん粛清してやるつもりですが、私から安寧を取り上げようとする行為そのものが邪悪です。私は天地天命に誓ってそのような小物ではありません。


 私には魔族を幸福へと導く使命があります。人間どもがそれを悪と呼んでいるに過ぎません。


 嗚呼、こうやって英雄というものはユダのような裏切り者によって足をすくわれるのです。


 ですが、私は殉教するつもりなどありません。


 生きとし生ける魔族たちがすべて幸福になり、淫靡さと酒池肉林の中でその命を燃やしていける未来を築くことこそ私の果たすべき務め。それだけはなんびとたりとも邪魔する権利はないのです。


 裏切り者は出てきましたが、私は決して負けません。


 勇者たちよ、来るなら来なさい。


 いや、その気がないのなら来ないほうがありがたいのですが、実際にそうはいかないでしょう。


 ベヒモスもサキュバスも、裏切り者たちも含めてすべてを殺し尽くしてやります。


 来たくないなら来ない方がありがたいのですけど、来るなら負けません。


 そうです、私は負けてはいけないのです。


 私の背中には、途轍もない数の命運が乗っているのですから。

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