プロローグ
嫌な予感はしていた。
でも、こんな裏切りって…
私はただの社会人一年目の女
ブラック企業に就職してしまったせいで毎日が鬼のような忙しさだった。
そんなある日、仕事帰りにひとつの乙女ゲームを見つけた。
『真実の愛~野獣と美女~』
パッケージには獣人や人外のキャラが描かれていた。
私はとある理由でこのゲームに飛び付き、仕事が終わった後に寝る間も食べる時間も惜しんで没頭した。
そう、毎日。
全然寝ない日が○週間以上は続いた
「はぁ…はぁ…よし、これでこのキャラの攻略はクリアだ…
………あああああああああああ!!!!!????!?」
私の目には最後の一枚絵が映っていた。
一人の美女とイケメンな人間の男が向き合って微笑む絵
普通だったら最高のシーンだった。
イケメンは残酷な言葉を告げる
「お前と同じ姿になれて良かった」
ケモナーな私にとってこれほど残酷な言葉とシチュエーションがあるだろうか。
そう、このゲームは『パッケージでケモナー人外好き向けゲームを装った、獣人を人間化させるゲーム』だったのだ。
私の体力は限界だった
「わっ…わた…」
目の前が真っ暗になり、そのまま私は
「私はケモナーなのに…」
倒れた
獣人の擬人化は断固反対