#2 おはようございます
瞼を開けた俺の目に入るのは、見慣れない汚れた天井。
「どこだ.......ここ?」
俺は見知らぬ部屋の中にいた。寝惚け眼をこすりながら、状況の確認する。
「.......!」
俺は素っ裸だった。一瞬エロい事でもあったのかと期待したが、この赤黒く染まった布団を見るにそれはないらしい。
にわかに信じ難いが、この鉄臭さも含めて考えると、これは血なのだろう。
シーツと皮膚がくっついているのを、少しずつ引き剥がしながら、何でこうなったのかを思い出してみる。
家族が俺を置いて旅行に出掛けたのをいいことに、家に友達を呼んで、三人で夜通しゲームをしまくっていた。そしていつの間にか寝てしまい、次に目覚めたのは夕方頃で、何か外が騒がしかった。
それから友達を起こして外に出たところまでは覚えている。そこから先も何か色々なことがあったはずだが、何も思い出すことができない。
はっきりとしないモヤモヤとした気持ちを抑え込み、とりあえず何か分かることはないかと周囲を見回してみる。
天井からランタンがぶら下がっているが消えている。部屋を照らしているのは、窓から差し込む日の光だけだ。
それ以外は木の机と椅子しかなかった。
引き剥がし終えた俺は立ち上がり、机の上を見てみる。小さなリュックとメモ用紙が一枚置かれており、それには何か書かれていた。
『もし生きてたら地図に印つけてる場所まで来て。必要なものはリュックに入れといたから。』
あまりに簡潔すぎる。今の状況を知りたかったが仕方がない。俺はとりあえずリュックを漁ってみる。
丸まった地図、缶詰、水の入ったペットボトル、そしてザバイバルナイフ。ここまではまだキャンプレベルだ。
しかしハンドガン、これが明らかに異様な雰囲気を醸し出していた。
俺はそれを手に取ってみる。ズシリとした重量感が手に伝わってくる。BB弾が飛んでいくような代物ではないことは明らかだ。俺はそっとリュックの中にしまった。
「怖ぇ.......」
とりあえず異常な状況だということは分かった。こんなものが渡されるくらいだ。俺にこんなドッキリを仕掛ける奴はいないだろう。
とりあえず言われた通り、地図に印された場所に向かうとしよう。ここにいても何も分からない。
俺はリュックを背負い、扉に手を掛ける。それにしても何か忘れているような気がする。
「あっ、服だ」
見ると、ご丁寧に椅子の上にはジャージが置かれていた。