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第0話
どれだけこの場所に閉じ込められているのだろうか。
窓はない。太陽の光や月の光で朝か昼か夜かの判別さえもつけることができない。
ろうそくの灯はとっくに消えてしまっている。完全に真っ暗な部屋。
逃げることはすでに何度か試そうとした。けれど、手も足も頑丈なもので椅子に括り付けられていて動かすことさえできなかった。
これだけ気が狂いそうな状況なのに狂うことなくいられるのは、必ず体のどこかが痛いのと、何日かに一回の食事のおかげだろう。
一昨日は体が、昨日は心臓と体中の血管が痛かった。
今日は今も頭が痛いが食事があったため、ある程度は満腹感によって紛らわせれている。
こうして色々と考えられているあたり、まだ人としての機能は生きている。
それが理解できただけよかった。俺は目を瞑る。
体を動かせれない以上は何もできない。だから体を休めるために眠ることにした。
——————もっと早くに、逃げれていれば。