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3.魔術実験

「よっ、ほっ、ほいっ」


あれから一年。

クレアこと俺、魔女の一人息子は毎日の訓練、といっても棒状の木を振り回しているだけの事と、魔女である母からの魔力供給と魔法の手ほどきによって俺の能力値はぐんぐんと数値を伸ばしていった。


STR(筋力):30 成長促進:1

DUR(耐久):16

CON(体力):16

AGI(敏捷):30 成長促進:1

DEX(器用):112 成長促進:3

POW(精神):16

FOR(理力):59

INT(知性):21

LUK(幸運):10


HP(生命):320/320

MP(魔力):800/800


段々と器用さがスバ抜けてきてるし、何よりそれを実感している。

毎日隠れて振り回してはいたのだが、いつの間にか母にはバレていたようで、いずれは軽量化の魔法も教えましょうと、俺のやっている事についてはお咎めなしのようだ。


この一年教えてもらった魔法は相手に幻覚を見せる魔法と、火や水などを使う攻撃的な魔法だ。

魔女という魔法に長けた者の教えのおかげか、俺は魔法を扱う事に大した問題も起きず、いたって普通に発動することが出来た。

まあ威力などはお察しではあるが。


そこで俺は一つ実験をしてみようと思い立ってみた。

前世あったルーン文字なるものを扱う魔術だ。

歴史など、作った人々なんてこの世界にはいないだろうが、やってみる価値はあるかもしれない。

といってもルーン文字なんてお呪いのようなものなので、教えてもらった魔法のような攻撃手段になることはそうないだろう。

何より描くだけなら簡単である。

母から一枚紙と書く物を貰う、どうやら墨みたいなものだが何で出来ているかは聞かないでおこう。

せっかくなので、御守りを作ろうと思う。

微かな記憶を頼りに、Ψの様な棒が途中で三つに枝分かれしたような文字を描く。

名前はAlgiz(アルギズ)意味は防御、保護、効力は危険から身を守るといった、それこそ御守りという文字だ。


「一度は誰もがこういうのにはまっちゃうよなぁ」


独り言を呟きつつ、一文字ではあるが間違えないように丁寧に描く。

そして最後にその文字、紙に魔力を流す。

これで完成、ではあるんだが。


「なんかパッっとしない」


そう、パッとしないのだ。

ならもっと効果が分かり易いのを作ればいいだけのこと!

俺は手頃なものが見つからなかったので机に描いていく。

後から思えばこの行動は馬鹿だったんだなと反省はしている。

|という縦棒一本の文字、名前はIsa(イーサ)意味は氷、効力はその意味の通りに発現させる!


「机よ凍れぇ!」


文字に魔力を流す。

そして俺は失敗を犯す、ルーン文字の効力と自分の流した魔力の分量を。


「うおおあああッ!?」


ピキピキッという効果音と共に机は凍り、その氷は机だけでなく床をつたい俺の椅子まで凍り付けにしたと思えば、それは留まらず、部屋の半分を氷付けにしてしまったのだ。


勿論この事に母は激怒、俺謝罪。

ルーン文字のことは隠し通し、自分の魔法でやりましたと深く頭を下げた。

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