オンシツコウカガス
別に、温めようとか、思ってるわけじゃないんだ。
たまたま、ちょっと、寒いな、って思っただけで。
悪気があったわけじゃないんだけど。
ストーブに火を入れて。
部屋の空気を暖めて。
たまに、窓を開けて、換気をして。
そうしたら、空へ登って行って。
いつの間にか、世界を覆う蒲団になったんだ。
このままじゃいけないんだって思って。
電気であっためるヒーターを買ったんだ。
これなら、ストーブよりもよっぽど環境によくって。
そんなことを思ったんだけど。
考えてみたら、ヒーターを温める電気って。
今は、もっと大きなストーブみたいな。
そんなところで作っていて。
そうしたら、ストーブで暖をとるよりも。
よっぽど、世界を温め続けていることなのに。
どうしてみんなは気が付かないんだろうか。
何が起きたって、どんなことをしたって。
自分の近くの、窓を開けるって動作がないだけで。
やってることは、世界規模でも。
同じことをやっているんだ。
灯油を買いに行く手間は省けているけど。
それは、タンカーでもってきて、そこからポンプで入れているだけで。
結局、それが電線を伝ってきているんだから。
灯油を買いに行っているのと、同じだし。
燃やしているのは、自分の部屋じゃないってことの違いしかない。
いい加減、みんな気付いてもいいよね。
この状況は、異常だよ。
持ってもあと何十年なんて言われているものにしがみついて。
だからって、エネルギー問題?
それを解決するために、後、どれだけエネルギーを使えば気が済むんでしょう。
環境問題?
今、見て見ぬふりをしている異常さを、一度認識するべきです。
そうだと思う。




