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つれづれな詩たち

心が吹かれるままに

作者: 風蘭

そっと開いた窓を吹き抜ける風に

便りはないかと訊ねてみる

かすかに香る緑

はらり散る花弁

風のままにくるり裾を翻してみる

心が吹かれるままに

風に誘われるままに

どこかへふらりと旅立ちたくなる


心が吹かれるままに

翼があればいいと願った

その願いは儚くて

刹那にはじけて消える泡のように

跡形もなくて

名残さえもなくて


そっと開いた古い日記帳に

いつか綴られた文字の痕跡

かすかに香る陽だまり

はらり散る記憶の欠片

心のままに綴られた言葉を繋ぎ合わせてみる

記憶が囁くままに

思いがあふれるままに

なにかをふわり託したくなる


心が囁くままに

何かを残したいと願った

その願いは儚くて

刹那にはじけて消える泡のように

跡形もなくて

名残さえもなくて


心の中に嵐を封じ込めたまま

曇天に手を掲げる

風の叫びが聞こえる

遠くへ遠くへ

心が吹かれるままに

解き放たれたくなる


そっと開いた窓を吹き抜ける風に

書き掛けたままの便りを託してみる

砕かれたままの望みでも

いつかどこかでそれが光だったから

私はその名残の温みを

祈るように抱きしめている

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