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~THE FOOL~

 


「では、遺産の使い道へのヒントを

  カードに聞いてみますね」




 出たカードは 「0:愚者」




「0からのはじまり、新しい事への挑戦

  そんな意味がありますね、

  絵柄は若者のカードです、


  この若者の一歩踏み出した先は崖です

  人々は心配し、愚かだと笑うでしょう


  しかし、現実目で見えているものだけでは

  価値や未来はわかりません、


  とらわれ過ぎると新しい可能性は

  摘み取られてしまいます」




「・・・現実的にみると

  無理だと思うんですけど」




 古井は農場を継いだら外国人研修生や

 都会からの体験者を受け入れ等

 農業の活性化を図ることを考えていること



 目先の利益しか見ていない父親には

 伝わらない思いだということを語った




「やってみたいですか?」



「・・・ずるい言い方ですが

  成功するのであれば・・・」




「じいさまが昔言っていました


  『人ははじめから〈できること〉で

  成功するのではない

  〈やった〉からはじめて成功する』と


 古井さんもう決まっていますね」



 古井の目には先ほどの迷いはなく

 腹の座った挑戦者の目をしていた



「親父ともう一度話してみます」



 珈琲を急いで飲み、

 それでも丁寧にみゆきたちに礼をし

 柔らかさに強さを持った青年は

 タロット堂を後にした



 ーーその後、古井は遺産の金銭半分を父に譲り

  半分を農業コンサルタント費や

  事業拡大にあてたことを

  目一杯の野菜と共に柔らかい文字の手紙で

  教えてくれた






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