本物《ニセモノ》の恋
初めての投稿なのでうまくできていないと思いますが、読んでくれたらうれしいです。
「さぁ、朝だよ。起きて。僕の愛しい子猫ちゃん。」
まるでペットの子猫をあやしているように私に囁いてくる。
最初に聞かされた時には、鳥肌がたった。このうえない恐怖に襲われた。
だが、今では何の不可解なことはなくなった。
何故だろうか、逆にこれを言われるのが、幸せに感じるようになった。
だか、自分の現状を考えると不安はまだある。なぜなら、私は監禁されているからだ。
私の目の前にいる人物、羽馬諒家というクラスメイトに。
「いつになったら、帰してくれるの?もう一週間よ。家族が心配してるわ。警察だって動いたんでしょ。」
私は手を伸ばし、彼の頬に触れた。そこには、四日前に私が引っ掻いた痕があった。だがたいした傷痕にはなっていなかった。
「大丈夫。警察には、ここには来ないだろうから。ゆっくり、君と愛し合えるよ。」
「でもずっとこのままだといやだわ。あなたと一緒に学校生活を送りたいの。ねぇ、お願い。」
私は両手を胸に添え、上目遣いにお願いした。
「仕方ない。僕も梨花と学校生活を送りたいしね。でも、学校で他の男と親しくしないでね。」
「うん、分かった。でも、咲哉と稚早はいいでしょ。付き合い長いから。」
「うーん。あの二人ならいいか。どうせ、梨花は僕から離れられないんだから。」
そう言いながら、諒家が顔を寄せてきた。分かっていた。諒家がこうしてくるのは分かっていたが、実際にやるとは思っていなかった。だがここでやらないと諒家は赦してくれないだろう。
私は意を決して、彼の唇に自分の唇を合わせた。まるで、小鳥が木の実を啄むように。
「フフ、可愛いよ。僕だけの梨花。」
ここからだろう。私が彼を本当に好きになったのは。
これからも続けていきますのでどうぞよろしくお願いいたします。