紅炎
死にかけの涙を
拾って 拾って
そう
あの
美しき涙を拾って
そう
あの
人である涙を拾って
溢れ落ちるのは
涙か 汚れか
暗闇の水槽で
飼われている太陽系
缶の紅茶を
マグカップに入れて
温める
本当に欲しい温かな心
電子レンジの中で
反応した分子の動き
そんな
内側からの火の通り道
人に近づいて
焼かれてしまう理由は
動きから はみ出た
紅炎
捲し立てる
山々の緑の人
マグニチュードを気にして
死んだ人が乗り移っている
太ももに目がいく
胸の谷間にも
あなたの口元にも
目だけ見られない
魂を抜き取られそうだ
彗星の目玉
本当に欲しい温かな心
電子レンジの中で
反応した分子の動き
そんな
内側からの僕の通り道
人に近づいて
焼かれてしまう理由は
動きから はみ出た
紅炎
死んだ涙を
拾って 拾って
そう
あの
歪な涙を拾って
そう
あの
心だった涙を拾って
影を見て歩いた
流れ星の影を探した
宇宙空間の外側は
地球の影みたいに
たまに
僕等に見せる
燃やされてる現実を
一瞬 一瞬
紅炎
生焼けになるのが嫌なら
焼かれるだけの人間に
成ってはいけない
燃え散らかして
焼け野原にするくらい
燃え散らかして
紅炎
紅炎