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女陰陽師   作者: 葉月
第1章 出会いの陰陽師
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第6話

「さあ、占を立てるぞ。まずは・・・」

と秋貞が準備を始める。

「あの、私は何をすれば?」

うーん、と秋貞が考え込む。(考えるんかい!)と心の中で盛大に突っ込みを入れた。

「じゃあ、左大臣家の見取り図をかけ。何かあればその見取り図に印が浮かび上がるはずだ。」

「分かりました!」

「1分で準備しろ。」

「え。」

固まった陽葵に秋貞が、「固まっている暇なんてない!早くするんだ!」と言った。


「ひ~。書けた」

ぐったりとした陽葵が書き終えた見取り図をもって、秋貞が占の準備をする部屋に向かった。

その後の秋貞の第一声は、「遅い。」だった。

「10分もかかってるじゃないか。」とにやけて秋貞が言う。

「ま、普通のやつより早いか。お疲れ。」

とねぎらってくれる。(やっぱり、優しい人だな。)などと考えていると、

「始めるぞ、」と秋貞が言った。


秋貞は、目をつぶって印を組む。そして呪を唱え始める。秋貞がかっ!と目を開く。すると、秋貞の前に置かれていた見取り図に黒い点が浮かび上がってくる。

「大姫様の部屋と、その裏の倉庫に印が出たか・・・」

「どういう類の印なんですか?」

「これは、確実に妖怪の印だ。その2つの部屋のどこかに妖怪が潜んでいるということだ。」

と、見取り図を指しながら言う。

「左大臣様に明日、この結果をお伝えしよう。」

「はい。」

「そして、大姫様の部屋と倉庫に入る許可をもらう。それからしばらく様子を見て祓う。悪さをしない妖怪もいるからな。」

「そうですね。無差別に祓うのも可愛そうですし。でも、左大臣様は迷惑がられていますけど、」

「・・・」

秋貞はもっともなことを言う陽葵を見つめ黙った。


(秋貞様は天然なところもあるんだな。あんなに手際よく何でもする人なのに。)

と陽葵は余計なことを考えていた。



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