第3話
1週間ぶり・・・?
遅くなってすみません。
話がどんどんおかしな方向へと進んでしまって、がっかりするところもあるでしょうが、ふーん、と流してください。
こんな話を入れてほしいなど、要望があれば番外編として書きますので、遠慮なく??
「寝れなかった。・・・」
疲れた表情で秋貞と陽葵たち一行はまた歩き始める。
「あとちょっとかな。」
「秋貞様ーあとちょっとってどのくらいですかー?」
「知らん。」
きっぱりと従者たちの質問に答える。陽葵は、(大海に行くって場所、距離も知らずに言ってたの??)
と、呆れた感情が沸き上がっていた。
思い立ったらすぐに行動する、秋貞の座右の銘だ。考えなしに動こうとするなんて、と皆呆れかえってしまう。秋貞はぐんぐん先に進んでいく。
さらに何日か後、遂に大海と思わしき場所に到着した。
「ここが、大海であってるんですよね、秋貞様?」
「多分・・・」
(その答えはなんだー!!はっきりしてほしいよ。もう何日も野営で疲れちゃった。ここが大海であってほしい・・・)
そう願わずにはいられないほどみんな疲れ切っていた。
秋貞と陽葵達一行は大海を眺めていた。大海は音もほとんど立てず微動だにしていなかった。
「ほんっとうに、大海なんですよね?穏やかだとは聞いていましたが、ここまでとは思いませんでした。村をこの波が飲みこんだとは思えません。」
「たしかに。だが間違いはない。大海の場所の地図が正次からの文に同封されていた。気づかなかったか?
実は、俺はその通りに進んでいたんだか。」
と秋貞が言った。陽葵の目の前に地図を広げて見せる。
「ほら。ここの近くの村にいたらしいな。」
地図には真ん中に正次がいたとされる飲みこまれた村、北・・・上流の方に大海が描かれていた。下流の方が昨日、陽葵達が泊まった宿らしきものが描かれていた。
陽葵は地図を見て、
「ここまで私たちが来た道はすべて正次の地図に従ってたんだね・・・なんか変なんだけど。正次は女の陽葵に文を出したのに、何故地図なんかを同封してたんだろう。・・・、というより地図にそもそも気づかなかった私も私なんだけど。」
「隠されてあったからな。まあ、女の陽葵に贈るものとしては間違っているよな。女陰陽師、安倍陽葵が必ずここへ来ると予想していたわけでもあるまいし。現に、文には安倍邸に向かっていると書いてあったしな。いろいろと謎が多いな。この村も、正次の文にも・・・」
地図を眺めながら秋貞は低くつぶやいた。
「この地についてやはり調べる必要がある。陰陽的なことか、自然なのか。それを明らかにしてから正次の話題に移った方がいい。それでいいな。」
「はい、そうしましょう。でもまずは休憩ですね。従者さんたちは疲れ切ってますよ。」
と、フラフラになっている従者たちをみて優しい言葉をかけてあげた。
陽葵によって紡がれた言葉に従者たちは涙を流し、すごい形相で感謝の言葉を口にしていた。
秋貞は、操られやすい従者たちだと思った。自分も例外ではないのだが。
これからもどうぞよろしくお願いします!!
並びに、『異世界に来ました—出会いを見つけました—』も読んでくださるとうれしいです。
こっちのほうが、地味に人気があります・・・




