プロローグ
初めての小説。べたな話だとは思いますが、アドバイスなどいただけると嬉しいです。
よろしくお願いします。
私は安倍陽葵。偉大なる安倍晴明のひ孫にあたる。今日は14歳の誕生日。いつもと同じように近所の男の子たちと陰陽術遊びをしていた。 すると、父が母屋の方から私を呼びに来た。
「陽葵、大事な話がある。こちらに来なさい。」
「みんなごめん。父さんが呼んでるから今日は終わりにしよう。」
「わかった。また明日―」
「いいたんじょうびになればいいなっ!」
「ありがとう!じゃあね」
その言葉を最後にぼくは、みんなと会うことはなかった。
* * *
「父さん、話って何?」
父は、私を見つめてこう言う。
「お前はもう14歳だ。そろそろ言わねばならないと思っていたことがある。」
「なんでしょう?」
「うすうすお前も感じていたと思うが、お前は男ではない。お前は女だ。」
「そんなこと知ってる。だって、男の子にあるものが僕には無いから。」
「・・・見た目は息子でもなかみは可愛い娘だ。」
まわりくどく言われても困る。率直に言ってほしい。
「つまり?」
「安倍家には、男子がいないのだ。」
(いなかったらどうかなるのか・・・?)
「安倍家は大陰陽師の家系だ。安倍家の跡取りがいないということは安倍家は・・・大陰陽師の身分ははく奪されてしまう。だから、」
「だから?」
「誰か婿にとり、男子を産むか、そのまま男のふりをして陰陽師を継ぐか選んでほしい。」
父から告げられた2つの人生。大好きな陰陽を捨てて生きていくのは嫌だ・・・。ぼくは・・・
「男としてこれからも生きてまいります。」
「・・わかった。安倍家をお前に託す。3日後、私と一緒に出仕するのだ。」
「はい。」
「わかっていると思うが、絶対に女とばれてはいかん。ばれたら、身分はく奪どころか、打ち首だ。」
ばれた時のことを考えるのは怖い。でも、陰陽に携われないのはもっと怖い。
「ただ、家に帰ってきた時ぐらいは落ち着いてもらいたいから、女の格好をして、わしと話してほしい。それがわしの願いだ。」
私の性別を隠した第2の人生がはじまろうとしている・・・。
ありがとうございました。
できるだけ急いで更新するので、また読んでください。