第13話
話がどんどん変な方向に傾いてしまってすみません。まだ、自分の中でもはなしがまとまっていなくて。。。頑張って修正します。
左大臣と陰陽助に報告を終えた秋貞と陽葵は星の塔へ戻り、今後どうするか話し合っていた。
「黒い道を作る術はあれで成功したといえると考えていいから、あとは、善則を捕まえることと、大姫を連れ戻し、左大臣のもとへ返すことだな。」
「はい。ですが、本当に幸さんが幸世姫様なんでしょうか。」
陽葵は心にあった質問を秋貞にぶつける。
「幸という人物は、大姫で間違いない。直接見たわけではないが西洋に行く手段は陰陽術しかないんだ。だから、日本の女が西洋にいるというのはその女性自身が陰陽術を使えない限り、おかしな状況なんだ。女性は陽葵、お前のような例外もいるがほとんどの人が、何の力も持っていないと考えられているからな。」
「そ、そうは言っても。西洋であった幸さんは笑っていました!・・・何かあって逃げてきたとは言ってましたけど。善則に連れ去られたのであれば笑っていられるのでしょうか。それに陰陽術を使った護摩の香りもありませんでしたし、妖気も感じられませんでした。でも、幸世姫の話をしたとき様子がおかしかったです。」
陽葵の言葉を聞き、秋貞は自分の考えを改め、新しいことに気づいた。
(もしかしたら、俺は根本的に間違っているのかもしれない。善則に連れ去られたのではなく、大姫が自分で善則に連れていくように頼んだとしたら?陽葵の言葉にもうなずける。だが、いったい何のために・・・
幸世姫はなぜ、陽葵に幸と嘘をつく必要があったんだ?)
秋貞は燃えていた。新たに見えてきた幸世姫失踪事件を解決するために。
陽葵は真剣な表情を崩し、考え込む秋貞に尊敬の目を向けていた。
* * *
幸世に別れを告げ、日本に戻った善則は陰陽寮を訪ねていた。
夜も深まった陰陽寮。そんな時間に訪ねるというのは侵入者以外の何物でもないが。
善則は符がたくさん置いてある学問所である符を探していた。その符とは、人を―幸世を殺すことのできるような符だ。
そして、ある種類の札を4,5枚箱から取り出した。
「これで、幸世のすべてを手に入れることができる・・・!!」
不気味な笑いとともに善則は影となって陰陽寮を後にした。
あともう少し?で一章がたぶん完結します。そのあと2章も考えているので読んでくれるとありがたいです。
番外編も1章完結後に何話か・・・秋貞目線のお話です。お楽しみに―なんちゃって。楽しみに待っててくれると嬉しいです