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~君鸞会(くんらんかい)、姫峰会(きほうかい)~

私は、入学式の翌日、新たな驚きに遭遇します。

入学式の翌日、私は城常院家の執事兼運転手、高尾に帝鸞学園(ていらんがくえん)の正門まで送ってもらい、そこから初等科の校舎へと向かいました。

1年生の玄関前では先生方がクラス割表を配布していて、私もそれを受け取りました。帝鸞学園(ていらんがくえん)初等科の組割は、「東」「西」「南」「北」の4クラスあり、私は「東」(他校の1組相当)でした。

「東」組の担任の先生は、「小林(こばやし) 夏子(なつこ)」先生です。小林先生は、とても優しいタイプの先生で、私には特に親切にしてくれています。


私が、この学園に入学して最も驚いたのは、

君鸞会(くんらんかい)」「姫峰会(きほうかい)」の存在です。この両会は、初等科からの内部生のうち、血筋、家柄、財力、家の信用…等の厳しい条件を完全にクリアした生徒だけが入会できる特権組織です。君鸞会(くんらんかい)は特権階級の男の子、姫峰会(きほうかい)は特権階級の女の子が所属します。

そして、私、城常院(きじょういん) 妃袈(ひめか)姫峰会(きほうかい)に所属することになっていました。(でも、小林先生が他の子よりも私に優しかった理由が解り、複雑です)

そして、その日の放課後、内心はとても緊張しながら平静を装い、君鸞会(くんらんかい)姫峰会(きほうかい)のサロンに行くことにしました。君鸞会(くんらんかい)姫峰会(きほうかい)は男女で呼び方が違うだけで、同じサロンに集まります。

ただでさえ豪華な学園のなかでも、他の教室とは逸脱した 大都市の一流ホテルのロイヤルスイートルームのようなサロンです。そのサロンには専属のコンシェルジェもいて、安心感が出てきました。私は少し油断してしまい、デザートのフォークを落としてしまったのですが、静かに手を上げたら、とてもイケメンなボーイさんがフォークを交換しながら「お嬢様、お召し物はご無事でしょうか」と言ってくれたのはすごく嬉しかったです。少し下世話にはなるのですが、城常院家の執事の高尾は、中年男性で少し疲れた顔をしているので、あまりドキドキしないです(笑)

私は、そのサロンでかけがえのない二人の親友を見つけました(^-^)。


一人は 吉野(よしの) 桜子(さくらこ)ちゃん。私と同じ東組で、とても可愛い和風少女。公家の血筋で少しおっとりしているが、お菓子作りやお琴、茶道、華道、書道……等が得意な女子力の高い子です。血液型はA型。

もう一人は 月島(つきしま) 朱梨(あかり)ちゃん。とても声が大きくて、桜子ちゃんとも仲良しな子です。どちらかというと体育会系な女の子で、大雑把で男勝りな性格です。私の大切な右腕的存在です。血液型はB型。


そこまでは、良いのですが、なぜか君鸞会(くんらんかい)の同級生の一人が、とても気になるのです。その子は西組です。私は、まだ6歳なので恋というものを感じる年ではありません。ただ、その男の子はかなり堂々としていて、ボーイさんやメイドさんの扱いも6歳とは思えないくらいだったのです。さらに、私たち1年生は、先輩方に気を使うのが普通なのですが、その男の子は特等席の中央に堂々と座り、退屈そうにときどき大きく息を吐いています。

どうやらこのお坊ちゃんには先輩に席を譲るという発想はないように見えます。この男の子こそ、後に「総統」と呼ばれ、絶対的権力を掌握する事になるのです。……

ご感想、ご意見、ご要望等がありましたら、遠慮なくレビューをいただければ幸いです。

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