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第4回
ロボが斎木と家にやってきた日、家に居たのは高瀬だけだった。
他にも4名、家には同居人がいた。
斎木とロボは機を見計らって、同居人の下をひとりひとり尋ねた。
「挨拶したあとに、「これ、つまらないものですが」と言って渡すんだよ」
斎木から教えられた言葉を従順に守り、ロボは姿勢よく「粗品」と書かれた箱を配っていった。
「「つまらないもの」も配り終えたね」
「うん。確かに「つまらないものですが」といってみんなに渡したけれども、総称する時は「手土産」とか「粗品」とかでいいと思うよ。中身はかなり美味しそうなおまんじゅうだったしね!」
「…難しいね」
「整理するとね、つまらないものはつまるものだってことだよ」
「哲学的です」
「そうだね」