第3回
「姉さんから君のことをほとんど聞けなかったなあ」
斎木がパソコンに向かいながら、ロボに話しかけていた。
ロボも手元に高瀬から借りた本を持ち、視線はそちらに向けている。
「『今の僕だけ見てくれれば、過去なんて重要じゃない』…んだそうです」
「それはドラマのセリフかな。それとも姉さんの取り巻きのひとりが話していたのかな」
「子どもの口からはこれ以上は」
「分かった分かった。大切なことはロボから直接聞くことにしよう」
「はい。小学4年生、好きなものはカレーと納豆。大好きなものは納豆カレーです。アレルギーは特になし、得意な教科は国語です」
「小学校のうちは体育が得意なほうが異性同性問わずに好意を得やすいんだよ」
「善処します」
「前の小学校は遠すぎて通えないね。そもそもロボは学校に行きたい?学校に行く権利がロボにはあるけど、義務ではないんだ。よく間違われることだけど、教育を受けさせる義務を負っているのは保護者の私で、君は権利だけ持っているんだから、もしも嫌なら行かなくてもいいんだよ」
「学校は好きなので、行きたいです」
「よし、ロボは学校に行け。そして私に学校生活のトピックスを随時報告せよ」
「ラジャりました!」