雨の朝 始まりの音
しいなここみ様主催の『500文字小説企画』参加・・・しようかなぁ——と思って書いた作品でしたが、すでに参加者の作品に☆評価つけてしまっていました。Σ(°Д°;)
1回つけた☆評価、消せないんですね。。(T_T)
・・・というわけで、500文字ぴったりですが、参加してない作品です。
朝から雨が降っている。
分厚い黒雲ではない空は、いつ明けたか分からないうちになんとなく明るくなっている。
降り続く雨の中、空も景色も区別がつけにくいくらいに色彩がない。
そんな風景の中。
雨に濡れた歩道の真ん中に、サッカーボールが1つだけころがっている。
ぴちぴちと跳ねる滴が、帽子のようにボールの上半分を覆っている。
誰かが忘れていったのか、それとも何かの意味があって置いてあるのか。
どこかから飛んできたということはないだろう。こんな雨の中だ。
子どもたちの歓声も聞こえない。
朝も早い。
通学時間はもう少し先。
サッカー部の朝練もなさそうだ。
通勤途中の会社員が、リズミカルに動くワイパーの軌跡の隙間からそれを目の端でとらえた。
小さく疑問を抱いたが、すぐに視線を前に戻してそのまま走り過ぎていった。
車の轍の跡、泡立った水たまりがゆらゆらと揺れる。
水たまりに落ちる雨粒が間断なく水のリングを生み出し、やがて揺れていた轍の跡を分からなくしてゆく。
ふたたび道は静かになった。
雨はやむ様子もなく、あたりを雨音という静寂の中に包み込む。
何かを待っているように、そこに佇むサッカーボール。
すると、どこかでホイッスルの音が聞こえた。
謎が宙に浮いたまま・・・の作品を描きたかったのですが、ジャンルは何になるのかよくわかりません。(・・);